ワールドカップ

カタールワールドカップのラウンド16で、日本はクロアチアと対戦。前半終了間際に前田大然のゴールで日本が先制したが、後半10分にイヴァン・ペリシッチの強烈なヘディングで同点に追いつかれた。

そのまま両者譲らない状態が続き、今大会初の延長戦に突入。しかし、お互い疲れが見え始め、中々思うような攻撃ができないままPK戦に入った。

コイントスの結果、先攻は日本。南野が第1キッカーだったが、GKリヴァコヴィッチに止められてしまう。

その後ヴラシッチが決め不利になった日本は、三笘がキッカーを務めるが、またもやリヴァコヴィッチがセーブ。ただ、ブロゾヴィッチと浅野が決めると、クロアチア3人目リヴァヤが失敗。ここで日本に流れが傾いたかと思われた。

しかし、日本の4人目吉田のキックもリヴァコヴィッチに止められると、パシャリッチに決められ万事休す。史上初のベスト8とはならなかった。

日本代表にとっては2010年以来のPK戦であったが、またもや勝ちきることはできなかった。

さて、今回PK戦で先攻を務めた日本だったが、PK戦において先攻か後攻かどちらが有利なのだろうか?そのような疑問を抱く人もいることだろう。

そこで、現在の方式となった1998年以降のワールドカップにおけるPK戦を全てまとめてみた。

結果は20試合中、先攻が12勝、後攻が8勝となっている。ほぼ五分五分といえるかもしれない。

しかし、合計の数字だけ見ると上記の通りだが、実は大会ごとに振り返ると面白い傾向がある。

なんと、今回の日本対クロアチアのPKを含めて、ここ7試合連続で後攻が勝利しているのだ。(追記:モロッコ対スペインでは、先攻のモロッコが勝利した)

それまではほとんどの試合で先攻が勝利していた。7連勝が始まるまでの唯一の後攻勝利は、2002年スペイン対アイルランドのスペイン。後攻として3-2で勝利している。

結果論といえば結果論だが、1998年大会以降のワールドカップではこのような傾向があった。

日本代表としては、何としてでもベスト8に進みたかったが、結果はベスト16止まり。果たして2026年大会は新たな景色を見ることができるのか。

1998年以降ワールドカップPK戦まとめ

1998年
アルゼンチン対イングランド(4-3、アルゼンチン先攻)
イタリア対フランス(3-4、フランス先攻)
ブラジル対オランダ(4-2、ブラジル先攻)

2002年
スペイン対アイルランド(3-2、スペイン後攻
スペイン対韓国(3-5、韓国先攻)

2006年
スイス対ウクライナ(0-3、ウクライナ先攻)
ドイツ対アルゼンチン(4-2、ドイツ先攻)
イングランド対ポルトガル(1-3、ポルトガル先攻)
イタリア対フランス(5-3、イタリア先攻)

2010年
パラグアイ対日本(5-3、パラグアイ先攻)
ウルグアイ対ガーナ(4-2、ウルグアイ先攻)

2014年
ブラジル対チリ(3-2、ブラジル先攻)
コスタリカ対ギリシャ(5-3、コスタリカ先攻)
オランダ対コスタリカ(4-3、オランダ後攻
オランダ対アルゼンチン(2-4、アルゼンチン後攻

2018年
スペイン対ロシア(3-4、ロシア後攻
クロアチア対デンマーク(3-2、クロアチア後攻
コロンビア対イングランド(3-4、イングランド後攻
ロシア対クロアチア(3-4、クロアチア後攻

2022年
日本対クロアチア(1-3、クロアチア後攻
モロッコ対スペイン(3-0、モロッコ先攻)
クロアチア対ブラジル(4-2、クロアチア先攻)
オランダ対アルゼンチン(3-4、アルゼンチン後攻