ワールドカップ2030まで残り8年。開催地候補としては既にスペイン、ポルトガルの共同開催か、南米4国アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、パラグアイの共同開催のどちらになるかといった状況だが、モロッコを決して候補から度外視してはいけない。

実はモロッコは過去にW杯に5回立候補しており、スタジアムの投資やサッカーを目的とした観光への投資として数億ユーロかけている。

南米4国がW杯を開催するには?

まずインフラ面で南米開催するにあたって改善しないといけない。現時点でリーベルプレートのエスタディオ・モヌメンタルのみが開催できる状態となっている。この問題に対してアルゼンチンは既に1億ユーロをスタジアム改修に充てているが、他の国が計画している投資額については明確にはなっていない。

Conmebol副会長のパブロ・ミラ氏はウルグアイを中心とした招致だが、実はアルゼンチンが大会の総予算の大部分を負担することになると言う。

さておきこの大会は、この地域のクラブがより近代的で安全なスタジアムを備えて飛躍するための大会になる、というのがFIFAに対する彼らの主張のひとつかもしれない。

それにW杯の首脳陣もインフラへの投資不足を認識しているが、1930年の第一回目となる、ウルグアイW杯から100周年となるため、「Juntos (Together) 2030」というスローガンを掲げ招致活動を行っている。

注目は各々の首都にあるスタジアム

会場の分布はアルゼンチンが最も多く、次いでチリになると予想されている。具体的にはアルゼンチン6つ、チリ4つ、ウルグアイ3つ、パラグアイ3つになる可能性がある。

その中でも先述したブエノスアイレスにあるリーベルのモヌメンタルや、ウルグアイの首都モンテビデオの「エスタディオ・センテナリオ」、パラグアイの首都アスンシオンにある「エスタディオ・ヘネラル・パブロ・ロハス」、チリの首都サンティアゴの「エスタディオ・ナシオナル・フリオ・マルティネス」は特に注目に値するスタジアムとなるだろう。

その他の候補

現時点で有力なのが、既にお伝えしたイベリア半島と南米でのそれぞれの共同開催だが、モロッコもアフリカ大陸で二回目となるW杯開催を目指して動いている。元々はアルジェリアとチュニジアの共同開催を考えていたが拒否したため、単独での招致活動となっている。

日本、中国、韓国の3ヶ国による招致も残っている。ただ、カタールW杯で既にアジアでの開催が決まっていることから限りなく0に近い。

そしてもう一つ上げられるのがブルガリア、ギリシャ、セルビア、ルーマニアの東ヨーロッパ諸国による共同開催だ。正式な招致はまだだが、招致をするとなれば今後数カ月以内に正式に提出されるだろう。