ウェストハムに新加入のスカマッカ

ウェストハムに正式に移籍が発表されたスカマッカ。196cmの身長とそのフィジカルを活かしたバラエティ豊かなボールキープと豪快すぎるシュートが持ち味だ。その姿にバティストゥータを連想する人もいるかもしれない。

しかしまだ課題も多く空中戦の評価はあまり高くないが、経験を積めば化けることは間違いないだろう。

また移籍先、ウェスト・ハムの監督、モイーズはターゲットマンを好んでいるためスカマッカのような選手はピッタリだ。それにクラブやファンからすれば、1999シーズンからクラブに所属していたCFのパオロ・ディカーニオと重なる部分もあるのかもしれない。

スカマッカはイタリア代表のCF不足を払拭できるか

近年のイタリア代表では、ポルトガルのロナウドだったり、ベルギーのルカク、フランスのベンゼマやムバッペといった国際経験が豊富で苦しいときに点を取れるような選手が少ない。

インシーニェやインモービレもベテランで点を量産する選手ではあるが、自国の国内リーグに長く在籍しており、上記の選手たちと比較するとCLの決勝トーナメントやワールドカップの重要な大会の経験は劣る。

監督のマンチーニは、国外で経験を積んでいる若い選手があまりにも少ない上に、国内リーグ(セリエA)でも活躍している若いイタリア人が少ないと語る。

プレーオフで惜敗した北マケドニア戦ではシュートを30本以上打ったにも関わらず点を決めることはできず、最後の最後に北マケドニアに得点を許してしまった。このように攻撃面に関しては課題が残る。

マンチーニ監督が苦言を呈したように、セリエAを除く欧州4大リーグで活躍するイタリア人センターフォワードはほとんどと言っていいほどいない。更に国内のセリエAの強豪クラブのフォワード陣も以下のように少ないことがわかる。

ミラン:ジルー、イブラヒモビッチ、オリギ

インテル:ジェコ、ラウタロマルティネス、ホアキンコレア、ルカク

ナポリ:オシムヘン

ユベントス:ヴラホビッチ

ラツィオ:インモービレ

ローマ:エイブラハム、ディバラ

フィオレンティーナ:カブラウ、ヨビッチ

そんな中でセリエAのサッスオーロに所属していたスカマッカが同じセリエの強豪クラブではなく、ウェストハムに移籍したということでリーグ自体の魅力を懸念している方も多いだろう。

ただしイタリア代表の将来的な戦力という意味では、一番レベルの高いプレミアリーグで武者修行させるのも良いのかもしれない。

果たして次世代のイタリア代表のエースになることができるか期待だ。

ウェストハムのベテランストライカー、アントニオとのStats比較

アントニオ

出場試合数:36試合(全試合スタメン出場)
ゴール:10
アシスト:8
1ゴール辺りの時間:298.1分
1試合辺りのチャンスメイク数:1.4回
ドリブル成功率:53.6%
パス成功率:67.2%
1試合あたりのシュート数(エリア内):2.5回(2.1回)

スカマッカ

出場試合数:36試合(途中出場11試合)
ゴール:16
アシスト:0
PKゴール:1
1ゴール辺りの時間:143.6分
1試合辺りのチャンスメイク数:1.0回
ドリブル成功率:69.2%
パス成功率:74.6%
1試合あたりのシュート数(エリア内):3.3回(2.1回)