ビジャレアルと言うと、サッカー好きの皆さんはサッカークラブのことを思い浮かべると思うが、実は地名でもある。

2020-2021年シーズンのヨーロッパリーグを優勝したこのクラブの本拠地はバレンシアから北約60キロの所に位置しており、人口はわずか5万人(日本で例えるならば、香川県さぬき市)。

本拠地エスタディオ・デ・ラ・セラミカの収容人数は約2万5千人であるため、満員時にはこの町の半分がスタジアムに集まっていることを意味することになる。

何故このような田舎町のクラブがヨーロッパリーグを制覇できたのか。この記事ではビジャレアルCFの歴史とその成長を紹介しようと思う。

ビジャレアルCFの歴史と成長

スペイン1部リーグデビュー

1923年に創設されたこのクラブは1998年にスペイン1部リーグに初めて昇格した。プリメラ・ディビシオンでの歴史的なデビューはサンティアゴ・ベルナベウで行われ、結果は4-1で敗れたにもかかわらず、リーグ前半は好調であった。しかしリーグ後半は14試合連続で白星を飾ることなく、2部降格で終わってしまった。

黄金のペレグリーニ時代

1部リーグ安定となったビジャレアル。ペレグリーニ監督が就任した2004-2005年シーズンには日本とゆかりのあるディエゴ・フォルランやビジャレアルのキープレイヤーとなったゴンサロ・ロドリゲスが加わったことで、FCバルセロナとレアル・マドリードに次ぐ3位に終わり、CL出場権を獲得した。

次のシーズンのCLでは準決勝まで勝ち進んだが、アーセナル戦2ndレグのロスタイムで当時エースであったフアン・ロマン・リケルメがPKを外してしまい、敗退となった。

2007-2008年シーズンにはクラブ史上ラ・リーガ最高順位となる2位を記録した。

現在

2011-2012年シーズンには降格するものの、わずか1年で1部リーグに復帰することに成功。その後もクラブとして成長し続けたビジャレアルはウナイ・エメリ監督の元で2020-2021年シーズンのヨーロッパリーグを制覇した。

また、21-22年シーズンのチャンピオンズリーグでは、ラウンド16で強豪ユベントスを2戦合計4-1で下し、ベスト8に進出。さらに、ベスト8ではドイツの絶対王者バイエルン・ミュンヘンを2戦合計2-1で勝利し、16年ぶりのベスト4進出を決めた。

歴代主要選手

今となってはラ・リーガのビッグクラブの一員と言っても過言ではないビジャレアル。1部リーグでの歴史は比較的に浅いが、多くの選手がプレーした。その中でALLSTARSスタッフが選ぶ歴代ベスト3をご紹介しよう。

3.フアン・ロマン・リケルメ

所属期間:2003-2007
ポジション:MF
試合数:141
ゴール数:45
アシスト数:9

2.ディエゴ・フォルラン

所属期間:2004-2007
ポジション:FW
試合数:122
ゴール数:58
アシスト数:5

1.マルコス・セナ

所属期間:2002-2013
ポジション:MF
試合数:357
ゴール数:33
アシスト数:16