ヨーロッパリーグ王者のビジャレアルは、13-14年シーズンにラ・リーガに復帰して以来、純資産を増やし続けている。
2011年の2部降格でマイナスになっていたのが着実に増加しており、19-20年には純資産が9510万ユーロ(約124億1700万円)となった。
現在21-22年シーズンは前年の1420万ユーロ(約18億5400万円)の損失により、8090万ユーロ(約105億6300万円)まで下がっているが、ラ・リーガの資料によると、最大で3480万ユーロ(約45億4400万円)多くトップチームに投資できるようになるという。
ラ・リーガは現在、ビジャレアルのサラリーキャップを1億5930万ユーロ(約208億円)に設定している。
これは、20-21年に割り当てられたサラリーキャップを9.7%上回っており、同シーズンに実際に支出した金額よりも27%多い金額である。
「Transfermarkt」のデータによると、この夏だけで移籍金の投資額は5400万ユーロ(約70億5100万円)を超えており、その約半分がイングランドのボーンマスから獲得したアルノー・ダンジュマ(オランダ代表)に費やされたという。
9月にラ・リーガから割り当てられた限度額をすべて使い切った場合、1億2780万ユーロ(約166億8600万円)の予算に対して、目立った移籍などがなければ、今年の損失は5000万ユーロ(約65億2800万円)を大きく上回る可能性がある。
CL出場に向けた予算は過去最高の約181億2300万円
昨シーズン、ヨーロッパリーグで優勝したことにより、今シーズンはチャンピオンズリーグに出場しているビジャレアル。
ベスト16進出を決めているが、興行収入、放映収入、スポンサー収入など、経常収入に影響がなければ、予算が達成できると保証されている。
経常利益として予算化された1億2780万ユーロ(約166億8600万円)が、20-21年に比べて3%しか増えていないが、スタジアム入場制限が解除された今、その興行収入が増えることは一目瞭然だ。
予算の27%に当たる3460万ユーロ(約45億1800万円)には、決勝トーナメントでの成績による収入と放映収入を考慮すると、少なくとも1500万ユーロ(約19億5800万円)追加される可能性がある。
ヨーロッパリーグ優勝の際に連盟から受け取った3150万ユーロ(約41億1300万円)をすでに大きく上回っているのだ。
これに、ラ・リーガの放映収入が加わり、20-21年は11.4%増の7340万ユーロ(約95億8400万円)に増加する。
スポンサーシップに関しては、地元スポンサーのおかげで、20-21年シーズンは商業エリアが5.6%増の1675万ユーロ(約21億8700万円)となることが決定的になった。