チャンピオンズリーグ

欧州スーパーリーグプロジェクトの新CEOであるバーンド・ライカート氏は、ニヨン(スイス)でUEFAと会談し、プロジェクトの再開計画について話し合った。

第1回目となるUEFAとスーパーリーグの初会議は、「対話」という一つの共通項で幕を閉じた。「オープンな対話が成立した」と口にしたチャンピオンズリーグの主催者であるUEFAに対して、European Super League CompanyのオーナーであるA22 Sports Managementの場合は「進展のある対話」と話した。その中間で、両者の立場は対立を続けている。

UEFAは、この会議でリーグ、クラブ、サッカー選手の支持を得ており、その中で「分離的プロジェクトに反対すること」を再強調した。また、バーンド・ライカート氏が「この会社は、(スーパーリーグ)プロジェクトを公然と支援し続けている3クラブ(レアル・マドリー、バルセロナ、ユベントス)を含め、どのクラブの代理でもない」と言うのをUEFAの参加者が聞いて驚いたとのこと

「UEFAは、特権や自己権利に基づくのではなく、開放性、連帯感、実力主義に基づき、スポーツの原則と社会の利益という広い目的に資する欧州サッカーの基本に引き続きコミットしています」。

一方A22は、「表現の自由と自由な意見交換」に焦点を当てた声明を発表している。ライカート氏は、A22社の創設者であり、レアル・マドリーの会長兼スーパーリーグの主要な推進者フロレンティーノ・ペレス氏に近い幹部でもあるアナス・ラグラリ氏とジョン・ハーン氏とともに会議に出席し、「UEFAと会うことができて良かったし、彼らが我々の招待を受けて、対話に応じてくれたことを嬉しく思う」と述べた。

「会議の結論としては、UEFAにとって現状は満足のいくものである、ということだ。1955年以来、欧州のクラブ大会で単独な強さを誇ってきたのだから、この地位は当然といえば当然である。この独占的な構造は、欧州連合司法裁判所で検討されており、その結論は2023年春に発表される予定である」と述べている。

また、A22は「スポーツの実力に基づいたオープンな大会への完全なコミットメントと、スーパーリーグの新形式を完全に補完する国内リーグの重要な役割」を強調している。この新しいスタンスは、スーパーリーグが当初持っていたクローズドなトーナメントとは対照的となっている。

A22の発表後、UEFAは厳しく反論「彼らは3クラブの代理ではないと主張している。自分たちの言う新しいアプローチとは何かを定義することを拒否していて、対話を望んでいると言いながら、いざとなると何も言わない」。

「本当に重要な対話は、ニヨンで再開される『欧州サッカーの未来に関する条約』だ。各国のサッカー協会、クラブ、リーグ、コーチ、選手、ファン、エージェント、管理者は、サッカーが直面する真の問題を議論するために集まるのであって、世界で最も人気のあるスポーツの将来を危うくするような考えを持つ銀行家やマーケティング担当重役に迎合することに時間を費やす必要はないのです」。