FIFA

先日、ロシアのウクライナ侵略により、UEFAは、チャンピオンズリーグの決勝戦をロシア・サンクトペテルブルグからフランスのパリに移すことを発表した。サンクトペテルブルグのガスプロムアリーナ(ゼニトの本拠地)は、2018年ワールドカップの準決勝1試合が開催されたスタジアムだ。

一方FIFAは、ロシアに対する制裁として、国歌や国旗を公の場で出すことを禁止する。また、ポーランドなどロシアと対戦する予定のあったチームの選手もロシアとの試合に否定的な声をあげている。

コロナウイルスとFIFA


FIFAは、その4 年後となる今年、カタール2022年の会計年度を締めるために34億4300万ドル(約3977億8000万円)を投資した。過去3年間の投資額は28億9700万ドル(約3347億円)に上るという。

これらはすべて、コロナウイルスによる経済的・社会的影響を緩和しようと数千億円の蓄えを取り崩さざるを得ない状況で起きている。FIFAは過去2年間で9億4800万ドル(約1095億2500万円)の貯蓄を消費したことにより、貯蓄は残り16億3800万ドル(約1892億4200万円)まで減少した。

ワールドカップ

カタールで初のワールドカップを開催するために必要な投資は、同団体にとって利益となる。具体的には、FIFAは今年、W杯のために16億9600万ドル(約1959億4300万円)を投資する見込みだそう。一方で、収入は46億6600万ドル(約5390億7500万円)になると推測されている。今回の増収により、FIFAが今期末に目標としていた64億4000万ドル(約7440億2900万円)を上回る見込みとなった。

収入に関しては、今のところ、17億9900万ドル(約2078億4300万円)を生み出しており、残りの46億4100万ドル(約5361億8600万円)はすでに保証済みだという。昨年は、ワールドカップの公式スポンサーとしてハイセンス社(中国電機メーカー)が加わったほか、放映グループのClaro社や中国の乳製品メーカー蒙牛乳業など、地域のパートナーも獲得している。

テレビ放映権収入については、全体の56%にあたる26億4000万ドル(約3050億円)が保証されている。また、スポンサー収入は、現時点で13億5300万ドル(約1563億1500万円)で、売上額の29%に相当するそう。さらにFIFAは、興行収入などで5億ドル(約577億円)、ライセンス権で1億4000万ドル(約161億7500万円)の収入を見込んでいる。