スペイン代表

 

欧州5大リーグ、欧州主要大会ともに閉幕し移籍シーズンに入ろうとする前に欧州ではUEFAネージョンズリーグが待ち構えている。

大会自体ではW杯(FIFA)やEUROより序列が劣ってしまうものの、今年は冬にW杯が行われることから、W杯に出場する国は最終調整という意味でもこのネーションズリーグはある程度の戦力をそろえて挑んでくるだろう。

シーズンが終了してすぐに過密日程で何試合も行うため、選手からはネーションズリーグに対する苦情もあるが若手の起用も見られる可能性も上がる。


ネーションズリーグの賞金


前回大会ではフランスが優勝し1050万ユーロを手にしている。2位のスペイン、3位のイタリア、4位のベルギーにはそれぞれ900万、800万、700万と順番に報酬が与えられた。

一方でカタールW杯では1位が約4200万ユーロ、2位が3200万ドル約3000万ユーロ、3位が2400ユーロ、4位が2000万ユーロとなっている。

Aグループ1

 

フランス

デンマーク

クロアチア

オーストリア


ロシアW杯の決勝の対戦カードでもあったフランスvsクロアチアが予選から見られる。前回大会(W杯、ネーションズリーグ)王者のフランスは欧州5大リーグ、セーブ率トップのメニャン、高い強度で攻守ともに活躍できるCBのクンデ、来シーズンからレアルの移籍が濃厚とされるMFチュアメニ、今季ブンデスリーガの年間MVPを受賞したライプツィヒのエンクンク、前から後ろまで次世代が台頭してきている。

一方のクロアチアはモドリッチ、コバチッチ、ブロゾビッチといったワールドクラスのMFを備えている。また超万能型DFのグヴァルディオールも注目すべき選手で数々のビッグクラブが目をつけている。FW陣では今季、ブロゾビッチと共にインテルで大活躍をしたペリシッチが見どころだろう。

Aグループ2

 

スペイン

ポルトガル

スイス

チェコ


このグループではスペインとポルトガルのイベリア半島対決が注目ポイント。スペインはロシアW杯からある意味、世代交代が課題ではあった。4年を経てペドリ、ロドリを筆頭に順調に若手が力を付けてきている。

そんな中でブスケツやチアゴといったベテランが厳しいシチュエーションでどうチームをサポートできるかがキーポイントだろう。また怪我から復帰したファティもスペイン代表のエースとして定着できるかが楽しみだ。

一方で初代ネーションズリーグの王者であるポルトガルはお馴染みのタレント揃いで、ロナウド、ブルーノフェルナンデス、ベルナルドシウバは勿論のこと、ジョタやヌーノメンデス、カンセロ、ラファエルレオンといった若手もこの四年間でしっかりと成長を遂げ、ポルトガル代表を牽引できる存在となっている。W杯ではシティのルーベンディアスもこのメンバーに加わり盤石なスカッドとなるだろう。

Aグループ3

 

イタリア

ドイツ

イングランド

ハンガリー


今大会の死のグループは第3グループだろう。EURO2020の王者イタリアにドイツ、イングランドと欧州の中でも強豪国が三ヶ国も含まれている。

イタリアはW杯出場を逃しているということもあり、一足先に2026年開催のカナダ、アメリカ、メキシコW杯に備えて次世代のエースを定着させる必要がある。特にサッスオーロのスカマッカ、ラスパドーリ、ローマのザニオーロはこの群雄割拠のFW争いの中でも目を見張る存在だ。

スペインもそうだが日本人からすれば特に気になるのがW杯で同じグループに入ったドイツだろう。バイエルンの強力なMF陣、チェルシーのリュディガー(来季からマドリーにフリー移籍)、ハヴァーツ、ヴェルナーとほとんどこの2クラブだけでスタメンが完成してしまう。

また06-21までドイツ代表監督を務めていたヨアヒム・レーヴに代わって就任したハンジ・フリック監督が見せるドイツのサッカーは今回最も注目すべきポイントだろう。

そしてイングランド。ユーロ2020決勝ではイタリアとPK戦までもつれた末、惜敗した。しかしサウスゲートの組織のマネジメントは見事でイングランドでも話題になっていた。

今シーズン成長を示したサカやサンチョもサウスゲートのPK後のフォローがあったからこそだろう。その他今シーズン、トモリやエイブラハムといった他リーグでクラブを牽引してきた若きリーダーたちもクラブを支えられる存在となっているだろう。

Aグループ4

 

ベルギー

オランダ

ポーランド

ウェールズ


注目すべきはベルギーとオランダだが、ポーランドやウェールズも決して侮れない。

ベルギーは、ロシアW杯の頃と比べると少しベテランたちの勢いに不安を感じる部分はあるが、プレミアリーグのMVPを飾ったデブライネやCL決勝戦で圧巻のパフォーマンスを見せたクルトワがいる。

ルカクは昨シーズン、コンテのインテルでチームの中心人物だったが、今シーズンはトゥヘルの求めるようなプレーができずベンチが続いた。アザールも同様に不調が続いていたが、マドリーの優勝パレードで復活宣言をしていたので期待したいところだ。

2023年からバルセロナの元監督であるロナルド・クーマンが就任することが決まったオランダ代表。ファンダイク、デリフトといった強度の高いCBが最大の特徴だろう。

また右サイドにはスピード、フィジカルを武器としハードワークで攻守ともにしっかりと貢献できるドゥンフリースもオランダの要だろう。サイドバックながらヘディングの打点もかなり高い。その他フレンキー・デヨング、デパイ、ベルフワインといったお馴染みのメンツも招集されている。