カンプノウを黙らせた男、それはラウール・ゴンサレス・ブランコ。レアル・マドリードのレジェンドであり、UEFAチャンピオンズリーグの史上最多得点記録(71ゴール)、レアル・マドリードの史上最多得点記録(323ゴール)とスペイン代表の史上最多得点記録(44ゴール)を同時に保持したこともある、超スーパーストライカーだ。

ラウールの特徴的なプレーと言えば「El aguanís(エル・アグアニス)」だ。「エル・アグアニス」とは、1998年に開催されたトヨタ・カップのヴァスコ・ダ・ガマ戦で決めたゴールのことを指している。後半38分、1-1で迎えた試合の中、セードルフのロングパスを綺麗にトラップした後、フェイントを2回も仕掛け、DF2人とGKを倒してゴールを決めた。少年時代の時からよく使っているプレーであり、父親が昔から「エル・アグアニス」と名付けていると当時メディアに伝えたことから、この名前が付いたらしい。

キャリア


トップチームでのデビュー


元々ライバルクラブであるアトレティコ・マドリード下部組織所属であったが、クラブの財政問題の関係で下部組織が無くなった。フリーとなったラウールは1992年にレアル・マドリードに入団し、1994年にはトップチームでデビューを果たした。

スター選手としての地位確立


ホルヘ・バルダーノ監督の元でデビューをしたラウールは爆発的な成長を見せ、スタメンへ定着した。ゴールを量産し、1999年のクラシコでバルサファンを黙らせたパフォーマンスや、2000年のチャンピオンズリーグ決勝戦のゴールなど、歴史に残るゴールを決め、マドリードファンを魅了した。

レアル・マドリード獲得タイトル


その後16シーズンも在籍したラウールは数多くのタイトルを獲得した。

リーガ・エスパニョーラ(6回):94-95、96-97、00-01、02-03、06-07、07-08
スーペルコパ・デ・エスパーニャ(4回):1997、2001、2003、2008
UEFAチャンピオンズリーグ(3回):97-98、99-00、01-02
インターコンチネンタルカップ(2回):1998、2002
UEFAスーパーカップ(1回):2002

レアル・マドリード退団


2010年夏にレアル・マドリードを退団したラウールは、当時日本代表の内田篤人が所属していたブンデスリーガのシャルケ04に移籍し、2年間プレーした。その後はカタールリーグのアル・サッドに移籍し、最終的には2014年にニューヨーク・コスモスに移籍し、その一年後に現役引退を発表した。