カタールワールドカップ

先日開幕したカタールW杯。日本がドイツに勝ち、サウジアラビアがアルゼンチンに勝つなど早くも2つの番狂わせが今回のW杯で生まれている。

このような番狂わせは過去に何度も起こっているが、その度に大きなニュースになる。

今回は日本やサウジアラビアのように大方の予想を覆し、強豪相手に善戦して、最終的に勝利を手にした例をいくつか紹介する。

■2002年日韓W杯 セネガルvsフランス

2002年の日韓W杯のグループステージでのセネガルとフランスの一戦。

当時フランスは世界最強のチームの1つと言われていた。1998年のフランスW杯を制したチームよりも強いという声もあるほどで、パトリック・ヴィエラ、マケレレ、デサイー、ジダン、アンリらを擁していた。

対するセネガルは同年のアフリカネーションズリーグで準優勝を果たしていたものの、初出場ということもあり、前回王者に勝利することは難しいと思われていた。

しかし試合は30分にセネガルのパパ・ブパ・ディオプが先制ゴールをマーク。フランスもトレゼゲらがチャンスを迎えるも得点には至らず。最終的にセネガルが1点を守り抜き、W杯初出場の初戦で前回王者に勝利する番狂わせを達成した。

その後セネガルは決勝トーナメント進出を果たした。一方のフランスは勝ち点1のみの獲得でGS敗退となった。

■2022年W杯欧州プレーオフ 北マケドニアvsイタリア

カタールW杯出場をかけた欧州予選のプレーオフでの北マケドニアとイタリアの一戦。

EURO2020で優勝を果たし、欧州一の栄冠に輝いていたイタリアだったが、欧州予選ではグループCでスイスに次ぐ2位となり、プレーオフに回る結果となった。

そのイタリアと共にパスCに入ったのは北マケドニア、ポルトガル、トルコだった。

イタリアは北マケドニアと、ポルトガルはトルコと準決勝を戦うことなり、大方の予想は決勝でイタリアとポルトガルが出場権を争うという展開だった。

しかし、イタリアと北マケドニアの一戦は思わぬ展開を見せた。試合はイタリアが攻め続ける展開となり得点は時間の問題と思われたが、90分を過ぎても得点は生まれず。迎えた後半のアディショナルタイムに北マケドニアのトライコフスキがロングレンジから得点を奪い勝利。

この敗北によりイタリアのW杯2大会連続予選敗退が決定した。

■2004年EURO決勝 ギリシャvsポルトガル

2004年にポルトガルで開催されたEURO2004。ポルトガルは開催国として地元の声援を受けながら決勝トーナメントでイングランド、オランダを破り決勝に進出。

一方ギリシャはポルトガル、スペイン、ロシアとGSで同居しながら、2位通過。決勝トーナメントではフランス、チェコを破り決勝に進出した。

GSで両者が対戦した際は、ギリシャが1-2で勝利を収めたが、決勝での再戦はデコ、フィーゴ、Cロナウドらを擁するポルトガルが優位と思われていた。

しかし先制したのはギリシャだった。57分にコーナーキックからハリステアスが先制ゴールを決める。その後ギリシャは持ち前の堅守を発揮し、0-1のまま試合は終了。

ポルトガルは母国開催での欧州初制覇を逃し、Cロナウドは涙する結果となった。