サッカーのリーグでは、首位チームの独走状態でシーズンを終えることもあれば三つ巴で優勝を争うこともある。そしてさらには、全体的に混戦状態で目まぐるしく順位が入れ替わる場合もある。
今回焦点を当てるのは後者の方。欧州5大リーグで首位と最下位の勝ち点差が最も少なかったシーズンを紹介していこう。
プレミアリーグ
10-11:47ポイント差
首位マンチェスターU:80
最下位ウェストハム:33
プレミアリーグで最も勝ち点差が少なかったのは、10-11年の47ポイント。マンチェスター・ユナイテッドが2位のチェルシーと9ポイント差をつけて2年ぶりの優勝を果たしたが、8位から19位までのチームが比較的混戦状態となっていた。
近年は、マンチェスター・シティやリバプールが圧倒的な強さを見せているため、大きく差が開いている状態となっている。
21−22シーズンは優勝したマンチェスター・Cと最下位ノリッジの勝ち点差は71だった。
※00-01年以降のデータ
ラ・リーガ
01-02:38ポイント差
首位バレンシア:75
最下位サラゴサ:37
ラ・リーガは01-02年まで遡る。どこか特定の順位の勝ち点がギュッと縮まっていたわけではないが、首位と最下位の勝ち点差は00-01年以降最も少ないものとなっている。しかしこの年以降はレアル・マドリードとバルセロナが黄金期を築き上げ、両クラブがシーズン100ポイントを達成するなど、下位クラブとの差が開き続けている。
21−22シーズンは優勝したレアル・マドリードと最下位アラベスの勝ち点差は55だった。
※00-01年以降のデータ
セリエA
04-05:51ポイント差
首位ユベントス:86
最下位アタランタ:35
セリエAで最も勝ち点差が少なかったのは、04-05年の51ポイント。他のリーグと比べても比較的戦力差が激しいことがわかる。「強豪」と「その他」で分かれたシーズンだったが、8位のASローマから降格圏19位のブレシアまでの勝ち点差はわずかに4ポイント。12チームに降格の可能性があったと考えると恐怖のシーズンだった。
21−22シーズンは優勝したミランと最下位ヴェネツィアの勝ち点差は59だった。
※20チームになった04-05年以降が対象
※04-05年はカルチョ・スキャンダルの影響で優勝対象クラブ無し
ブンデスリーガ
00-01:36ポイント差
首位バイエルン・ミュンヘン:63
最下位ボーフム:27
ブンデスリーガで最も勝ち点差が少なかったのは、00-01年の36ポイント。首位バイエルン・ミュンヘンと2位シャルケの勝ち点差はわずかに1ポイントであった。3位ドルトムント以下の欧州主催大会への出場権争いも激しく、3位から7位の5チームが勝ち点5ポイント差で争った。
近年は、バイエルン・ミュンヘンが圧倒的な強さで10連覇を達成しているため、混戦状態のリーグ戦を見ることはほぼ不可能に近くなっている。
21−22シーズンは優勝したバイエルンと最下位グロイター・フルトの勝ち点差は59だった。
※ブンデスリーガは18チームで合計34試合
フランスリーグアン
02-03:37ポイント差
首位リヨン:68
最下位トロワ:31
リヨンの2連覇となった02-03年、リーグアン史上最も混戦状態のシーズンとなった。首位リヨンと7位のギャンガンまでの勝ち点差はわずかに6ポイントで、4位〜6位の3チームに至っては全て勝ち点64ポイントで並んでいる。
近年は、他の5大リーグ同様、首位クラブと最下位クラブの差が大きくなっている。PSGやモナコ、リールが優勝しているが、全て勝ち点80ポイント超え、もしくは90ポイント超えが普通である。
21−22シーズンは優勝したPSGと最下位ボルドーの勝ち点差は55だった。
※現行の20チーム制になった02-03年以降が対象
※コロナウイルスの影響で打ち切りになった19-20年は含まない