2021/22シーズンは、イタリアでもコロナウィルスのパンデミックを乗り越え、セリエAのスタジアムに観客が戻ってきた年でもあった。そんな中でインテルは、1試合あたり約45,000人の観客をスタジアムに集め、リーグ最高の平均観客動員数でシーズンを終えた。(ソース:transfermarkt)
最近のセリエAのフルシーズンにおいて、これほど高い平均値に達したチームはなかったことを考えると、この数字は注目に値する。
2000/01シーズンから現在まで、インテルは21回のリーグのうち13回、観客動員ランキングのトップに立っている(完全無観客で行われた20-21シーズンを除く)。セリエAのスタジアム観客動員数でインテル以外で首位に立ったのは、ミラン(6回)とローマ(2回)だけである。
観客は多いがスタジアムは自治体所有
しかしローマ、インテル、ミランがランキングの上位に入ってくるのは、もちろんクラブとしての人気もあるが、それ以外にもスタジアムを共有していること、収容人数が多いことにあるだろう。特にダービーマッチともなれば相手サポーターもホーム感覚で観戦に来れるからだ。
ところでローマの「スタディオ・オリンピコ」やミラノの「ジュゼッペ・メアッツァ」はクラブが所有しているものではなく、自治体が所有している。
そのためクラブはスタジアムの使用料として自治体に毎年一定額を払っている。結果として数字を見たときにはライバルクラブのユベントスを上回っているが、これらを考慮するとスタジアム利益はユベントスを上回っているとは断言できない。