セリエAのASローマは、2021-2022年の上半期を1億1370万ユーロ(約145億4800万円)の赤字で終えた。これは前年同期比52%増となっている。カルチョ・エ・フィナンツァ紙によると、収入に関してはパンデミックにより2019-2020年の試合の収入をまともに回収できなかったこともあり、17%減の8230万ユーロ(105億3000万円)となった。
今シーズン、ローマは今年初めて開催されるカンファレンスリーグに参加する。ヨーロッパリーグからカンファレンスリーグへの降格による影響は、会計にも表れている。UEFA収入の調整額は、7月から12月間で4分の1に減少し、2270万ユーロ(約29億400万円)となっている。
一方、チケット販売とマッチデー収入はスタジアムの観客動員により回復し、上半期の売上は1830万ユーロ(約23億4100万円)と、前年の740万ユーロの倍以上となった。
さらに、クラブの赤字が増えている要因のうちの一つとしてはコストが増大していることが上げられる。現在クラブの総費用は11%増加し、1億3200万ユーロ(約168億8900万円)強となっている。
加えて、昨夏の移籍市場もローマにとってはあまり有益なものではなかった。キャピタルゲインが1770万ユーロ(約22億6500万円)あったものの、この6ヶ月で680万ユーロ(約8億7000万円)のマイナスになった。
こうした事情から、クラブのオーナーである北米の投資家、ダン・フリードキン氏は、今年2月、数度目のおよそ750万ユーロ(約9億5900万円)の資本注入を行なった。今回の投資でフリードキン氏の投資額は僅か1年半で5000万ユーロ(約63億9700万円)以上に達している。