セリエA

ユベントスが覇権を握っていた時代が過ぎ去り、リーグとして激戦が年々増してくるセリエA。21-22はインテル、ミラン、ナポリの三つ巴から最終的にはミラノ勢のデッドヒート。そしてシーズンが変わり22-23シーズン。

まだまだ前半戦で今後どんな展開が待ち構えているかが予想できないが、これまでで言うと、ナポリ、アタランタ、ラツィオ、ウディネーゼが上位を占める。ここ20年のカルチョの成績を見てもこの4クラブが上位に揃うのは稀だ。

さて今回の焦点は選手ではなく監督だ。セリエAでは監督のキャラクターが特に際立つため、試合中はテクニカルエリアに注目してみるのも楽しみ方の一つといえるだろう。

今回の記事では監督の年俸ランキングを交えて軽い紹介をしていく。

1位 マッシミリアーノ・アッレグリ-ユベントス

給料700万ユーロ

カリアリ、ミラン、ユベントスとセリエAのクラブを渡り歩き、数々のタイトルを獲得してきたアッレグリ。18-19年に一度退任したが、20-21シーズンのピルロ元監督の成績不振を受けて21-22シーズンにバトンを受け継いだ。

しかし就任からずっと言われてきた「温めなおしたスープはまずい」という諺通り、現在低迷真っただ中にいる。

7節、モンツァ戦で黒星を喫したことで解任の噂が立ったが、会長のアニェッリはアッレグリに絶大な信頼を置いている。

2位 ジョゼ・モウリーニョ-ローマ

給料700万ユーロ

スペシャル・ワンことモウリーニョ、21-22シーズンからパウロ・フォンセカの後釜としてローマの監督に就任。

持ち前のカリスマ性を発揮し、ローマ2期目にして、選手とファンの双方から信頼を寄せている。

5節のウディネーゼ戦では0-4で負けてしまったが、試合後は「0-1で4回負けるよりも0-4で1回負ける方がいい」と伝えており、モウリーニョらしいモチベーションのマネジメントだ。

3位 シモーネ・インザーギ-インテル

給料550万ユーロ

20-21シーズン、インテルをスクデットに導いたコンテだったが、財政難によりトッテナムに渡ってしまったことで、後釜にシモーネが就任。21-22シーズンは惜しくもセリエA2位で終わってしまったが、コンテ下のインテルの陣形や完成度を崩さず、組織力の高さを見せた。

シモーネといえば采配が印象に残っている方は多いだろう。しばしば、後半に交代カードを一気に2、3枚切って試合展開を変えようとする。

ちなみにだが、兄のフィリッポも同じく監督のキャリアを歩んでおり、現在はセリエB首位のレッジーナの指揮官を務める。来季昇格すれば、セリエAでインザーギダービーがみられるかもしれない。

4位 ステファノ・ピオーリ-ミラン

給料400万ユーロ

19-20シーズン途中にジャンパオロの成績不振での解任によりミランに就任したピオーリ。20-21では2位でフィニッシュし長年CLから遠ざかっていたミランをCLに復帰させることに成功。

そして21-22シーズンには監督として初となるセリエA初スクデットを達成する。そんなピオーリだが、元々はインテリスタで就任当時はファンからは批判の声も。しかし現在では絶大な信頼が寄せられ、サンシーロではピオーリのチャントが歌われている。

5位 マウリツィオ・サッリ-ラツィオ

給料300万ユーロ

セリエAで独特の雰囲気を醸しだし指揮を務めている一風変わった監督だ。監督随一のヘビースモーカーで試合中もタバコは欠かせない。

21-22シーズンからインテルに渡ったシモーネの後釜としてラツィオに就任。1年目は重要な試合を落とすケースも多くマネジメント能力に批判が集まったが、今季はそれを払拭する好調っぷり。

元銀行員で几帳面な性格のサッリのサッカーは数々の名将からも評価に値し、「サッリズモ」と称されることもある。