セリエA

日本時間5月22日(日)の25時(JST)から21-22シーズン最終節、サッスオーロvsACミラン、インテルvsサンプドリアが行われる。スクデット争いは最終節までもつれ込み、ミランは10-11シーズンぶりのスクデットへ向けて勝ち点1を取ることができれば、優勝が決まる。

約10年ぶり、悲願のスクデットのためにミラニスタも大盛り上がり。アウェイだがサッスオーロのスタジアムにはサッスオーロ以上のサポーターが押しかけると予測される。

現在はチケットをめぐって転売が横行しており、45〜50ユーロぐらいのチケットが900〜3000ユーロ(最高で40万円ほど)で売られている。

今回は21-22シーズンのように過去のシーズンで最終節まで決着がつかなかった前例を紹介していく。


2009/10 インテル


セリエA五連覇がかかった2009/10シーズンのインテルはジョゼ・モウリーニョが監督を務め、エトー、ミリート、サネッティ、スナイデルらが在籍していた。

このシーズンのインテルはモウリーニョらしい、堅守に特徴のあるサッカーをし、勝ち点を積み重ねていた。この年、インテルと激しいスクデット争いを繰り広げていたのはローマだった。トッティやデ・ロッシらが在籍していたローマは最終節を前に勝ち点77、インテルは79と結果次第ではローマの逆転優勝の可能性があった。

最終節ではインテルはシエナ、ローマはキエーヴォと対戦した。

ローマの逆転優勝の可能性があったものの、両者ともに勝利し、インテルが五連覇を達成した。さらに、インテルはCL決勝でバイエルンを下し、イタリア史上初の3冠を達成した。

この2009/10シーズン以降、最終節まで優勝クラブが決まっていなかったケースはなく、今シーズンのインテルとミランの優勝争いは2009/10シーズン以来の最終節で決着をみるシーズンとなる。

1999/00 ラツィオ


スウェーデン人のスヴェン・ゴラン・エリクソン監督が率いた1999/2000シーズンのラツィオは、Sインザーギ、ネドベド、シメオネ、ベロン、ネスタ、マンチーニなど錚々たる顔ぶれが揃っていた。

前シーズンを惜しくも2位で終えていたラツィオは、シーズン開幕から9節まで負けなしで終えるなど好調な滑り出しを見せた。そんなラツィオとシーズンを通じて優勝争いを見せたのがユベントスだった。

当時のユベントスは現在レアルマドリードで監督を務めるアンチェロッティが率い、ジダン、Fインザーギ、デルピエロ、ダーヴィッツ、ザンブロッタ、ファンデルサールら世界最高レベルの選手・監督が揃っていた。

シーズン中は何度も首位が入れ替わるなど激しい優勝争いを見せた両者だったが、21節にユベントスが首位に立って以降、ユベントスが首位をキープしたまま最終節を迎えた。

最終節を前にユベントスは勝ち点71、ラツィオは69となっており、ユベントスは勝利すれば優勝となる状況。最終節の対戦カードはユベントスがペルージャとアウェイで、ラツィオがレッジーナとホームで対戦した。

ユベントスは前半を0−0で折り返すもペルージャのカローリに先制ゴールを許し、まさかの敗戦となった。

一方のラツィオはインザーギ、ベロン、シメオネらのゴールで3−0で勝利を収め、見事逆転でスクデットを獲得した。

2001/02 ユベントス


2001/2002シーズンのセリエAは最終節を前にインテル、ユベントス、ローマの3チームに優勝の可能性が残っていた。

首位のインテルは勝ち点69、2位のユベントスは68、ローマは67となっていた。

インテルはオリンピコでラツィオと、ユベントスはアウェイでウディネーゼと対戦した。

オリンピコには多くのインテリスタが集結し、ラツィオファンまでもがライバルであるローマの優勝を阻止するため、インテルを応援した。

勝利すれば優勝が決まるインテルは12分にヴィエリのゴールで先制し、一時は追いつかれるも、ルイジ・ディ・ビアージョのゴールで再び勝ち越しに成功する。

しかし前半終了間際に同点ゴールを奪われると後半にも失点を重ね、2−4の敗戦を喫した。

一方のユベントスはウディネーゼに2−0の勝利を収め、劇的な逆転優勝を果たした。