近年は様々なルーツを持つ選手が各国で活躍する姿が目立つ。例えば、カタールワールドカップの日本代表では、GKシュミット・ダニエルの父親がアメリカ人だ。
日本ではまだあまり多くないが、移民を受け入れているフランスやベルギーなどは多種多様な選手が活躍する。
例えばベスト4まで残っているフランス代表でいえば、4分の3以上の選手がフランス以外のルーツを持っている。
コンゴ民主共和国、アルジェリア、ベナン、カメルーン、ギニアビサウ、フィリピン、スペインと挙げ始めればキリがない。
ただ、全員が出身地がそれぞれの国というわけではない。エムバペもカメルーンなどにルーツがあるが、生まれたのはフランスである。
先日『The Sweeper』というデータをまとめている団体が、ワールドカップに関するある興味深いデータを発表した。
それは、過去のワールドカップ優勝経験者の中で、プレーしている代表チーム以外の国で生まれた選手の統計だ。
参加チーム数が32ヵ国になった1998年大会以降、その人数は8人に上る。1998年のフランス代表に2人、2006年のイタリア代表に2人、2014年のドイツ代表に2人、2018年のフランス代表に2人となっている。
1998年のフランス代表は、パトリック・ヴィエラ(セネガル)とマルセル・デサイー(ガーナ)。ヴィエラは途中出場がメインだったが、デサイーは主力として優勝に貢献した。ちなみにデサイーは、決勝で退場処分を受けている。
2006年のイタリア代表は、シモーネ・ペッロッタ(イングランド)とマウロ・カモラネージ(アルゼンチン)。ペッロッタもカモラネージも主力としてチームを支えた。アルゼンチンにはイタリア系の移民が多く、サネッティやディマリアなどもそれらの括りにに含まれる。
2014年のドイツ代表は、ルーカス・ポドルスキとミロスラフ・クローゼ(共にポーランド)。ポドルスキは不本意な大会に終わったが、クローゼは自身最後となったワールドカップで代表として有終の美を飾った。
2018年のフランス代表は、サミュエル・ウンティティ(カメルーン)とスティーヴ・マンダンダ(コンゴ民主共和国)。ウンティティは主力として活躍し、マンダンダはロリスのバックアップとしてチームを支えた。