2021年のセカンドステージで見事優勝を決めたリーベルプレート。優勝決定後の3試合は2分け1敗と走りきることができなかったが、2位のディフェンサ・イ・フスティシアとの勝ち点差は7と独走していた。

優勝の要因はリーグ1位の得点数を誇る攻撃力とリーグ最少失点を誇る守備力の噛み合わせにあるだろう。

リーベルプレートの攻撃面


まずは攻撃をみていく。総得点数は53点であり、チーム得点数2位ラヌースの44点を大きく上回っている。主軸は今期覚醒した22歳のフリアン・アルバレスだ。18点を決め、得点王に輝いている。

圧巻は第20節のパトロナート戦だろう。前半だけでハットトリックを達成し、最終的にはポーカー(4得点)を達成している。個人としてはアルゼンチンA代表にも選出され、輝かしいシーズンとなった。21-22年冬の移籍ではマンチェスターシティへの移籍が内定しており、22年の夏からチームに合流する。

リーベルプレート フリアンアルバレス

そしてフリアンの他にもう一人ゴールを量産した選手がいる。2021年からリーベルでプレーしているブライアン・ロメロだ。30歳の彼はここ2シーズンインデペンディエンテからのローン移籍が続いていたが、ようやく居場所を見つけた。

プリメーラ・ディビシオン(1部)では自身初となる二桁得点をあげ、チームに貢献した。ニコラス・デ・ラ・クルスやマティアス・スアレスなど近年主力として活躍していた選手が怪我で離脱していたが、その穴はしっかりと新戦力で埋められた。

リーベルプレートの守備面


続いて守備面。圧倒的な攻撃面と共にこちらもリーグ最少失点タイ(19失点)と安定していた。

アルゼンチン代表にも選ばれているGKアルマーニ(アルゼンチン代表)やベテランCBハビエル・ピノラ(元アルゼンチン代表)、DMFレオナルド・ポンシオ(元アルゼンチン代表)、CMFエンソ・ペレス(アルゼンチン代表)など経験豊富な選手たちとCBエクトル・マルティネスやCBパウロ・ディアス(チリ代表)、CBロベルト・ロハス(パラグアイ代表)など若手・中堅がうまく噛み合った。

エンソ・ペレスが大怪我で離脱してもスクリーニが穴を埋めた。

ガジャルド監督の存在


今シーズンは厳しい戦いが予想された。昨シーズン得点王ラファエル・サントス・ボレがフランクフルトへ、主力MFイグナシオ・フェルナンデスとコロンビア代表MFフアン・キンテロがそれぞれブラジルと中国へ、アルゼンチン代表DFゴンサロ・モンティエルがセビージャへと主力が相次いで移籍してしまったのだ。

しかし名将マルセロ・ガジャルドの手によってチームがまとめ上げられ、見事優勝トロフィーを掲げることができた。

選手時代リーベルプレートやアルゼンチン代表でも活躍したガジャルドは、監督としても優秀だ。2014年からチームを率いているが、コパ・アルヘンティーナ優勝3回、リベルタドーレス優勝2回、リーグ戦優勝1回など合計で13のタイトルを獲得している。

そして今年の優勝を機にリーベル退団も噂されていたが、先日残留が決定した。一部コメントを紹介しよう。

残留コメント


「ファンの皆さんが私にくれたすべての愛情に対して、感謝してもしきれません。私からファンの皆さんにできることは、もう一度エンジンをマックスにして、リーベルプレートという強豪クラブの先頭に立ち続けることです。そしてそれは私にとって本当に幸せなことなのです。」

「監督を続けるかどうかは自分で決めることもあればクラブが決断することもあります。今回は自分に選択権があったのでもちろん残留することにしました。我々は伝統ある偉大なクラブを代表しています。来シーズンもこれまで通り全力を尽くして戦っていきます。」

(リーベルプレート公式サイトより一部抜粋:https://www.cariverplate.com.ar/gallardo-elijo-seguir-estando