ラ・リーガとUEFA欧州選手権からの収入により、スペインサッカー連盟(RFEF)の2021年の収入は、前年同期比60.8%増の3億6980万ユーロとなった。その中で、利益は過去最高の3000万ユーロとなっている。
この収入額は、現会長のルイス・ルビアレスがRFEF会長に就任した2017年の2倍以上に相当すると同団体は指摘しているが、正確な比較は欧州選手権もあった2016年との比較であるべきだろう。
なぜこのような記録的な収入や利益になったのか。ひとつは、2021年のユーロでスペイン代表が準決勝に進出したことによる1930万ユーロの賞金を受け取っていること。それにテレビ放映権も加えられる。
もうひとつは、2017年の時点ですでにラ・リーガはアマチュアサッカーの育成にリソースを割いていたが、近年はビアナ協定(※)の締結を受けてその数字が増えていること。
※ビアナ協定:CSD(スポーツ上級委員会)、ラ・リーガ、RFEFがコロナウイルスが収束した後のサッカー界復活へのロードマップを設定し、スポーツと選手の救済を含む協定を締結したもの。
実際、リーガ・エスパニョーラがスペインの他のスポーツ界に分配する年間1億2500万ユーロのうち、半分はRFEFに寄付されている。これらの財源は、リーガ・エスパニョーラのテレビ放映収入の2%と調整協定によるもの。女子サッカーやアマチュアサッカーの発展が資金分配の目的だ。
プロではないクラブへの援助は2017年から4倍に増え、7400万ユーロを超えた。「控えめなサッカーへの援助としては、史上最大の投資」と連盟は言う。また、スーペルコパ・デ・エスパーニャの開催地をサウジアラビアへ移したことやコパ・デル・レイのテレビ放映権管理の回復も寄与している。