2023年1月7日のビジャレアル戦、レアル・マドリードでクラブ史上初の珍事が起こった。それは、スタメンにスペイン人選手がいなかったというものだ。
同試合のスタメンは、クルトワ(ベルギー)、ミリタオ、ヴィニシウス(共にブラジル)、リュディガー、クロース(共にドイツ)、アラバ(オーストリア)、メンディー、チュアメニ、ベンゼマ(共にフランス)、モドリッチ(クロアチア)、バルベルデ(ウルグアイ)であった。
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— Real Madrid C.F. (@realmadrid) January 7, 2023
現在のレアル・マドリードのメンバーで、唯一主力級と言えるスペイン人は右サイドバックのカルバハルのみ。アセンシオやルーカス・バスケスらもサブとなっており、主力とは言えない。
ひと昔前のレアル・マドリードは、スカッドの中心にスペイン人選手がいた。2000年代はラウール、モリエンテス、イエロ、グティ、カシージャス、2010年代はセルヒオ・ラモス、シャビ・アロンソ、カルバハルなどだろう。
選手獲得に関しても、ここ3シーズンはスペイン人選手を獲得していない。20/21年は選手獲得0人、21/22年は外国人選手2人(カマヴィンガ、アラバ)、22/23年も外国人選手2人(チュアメニ、リュディガー)となっている。
クラブが獲得した最後のスペイン人選手は、19/20年のアルベルト・ソロ。ただ、同選手もすぐにローンされ、実質一度もレアル・マドリードでプレーしていない。一定数プレーした選手でいえば、18/19年に獲得したアルバロ・オドリオソラが最後となる。
また、『マルカ』が発表したシーズン毎のスタメンのスペイン人選手率のデータによると、2000年代初頭は5/11以上だったのが、2010年代は徐々に減っていき、22/23年は1.5/11まで下落。21/22年の時点で2.1/11と過去最低を叩き出していたが、さらに下回る数字となっている。
このように、クラブの国際化が進むレアル・マドリード。下部組織から這い上がってくるスペイン人選手も少ないため、この先「スタメン11人が外国人選手」という現象が不思議なものではなくなってくるのかもしれない。