日本時間5月29日の早朝に、パリでレアル・マドリード対リバプールのCL決勝が行われる。合計で19回(レアル13回、リバプール6回)チャンピオンズリーグ(ヨーロピアンカップ時代を含む)を制覇している2クラブは、欧州で最も売上高の多いクラブのトップ10にランクインしている。
レアル・マドリードとリバプールは、20-21年にスポンサーシップと広告だけで、合計5億7200万ユーロの収入を得た。同分野の収入がリバプールよりわずかに上回っているレアル・マドリードは、ユニフォームのメインスポンサーとなっているエミレーツ航空から3億1420万ユーロ、1998年から関係を続けているアディダスとの契約によって2020年から2030年の間、各年1100ユーロを受け取る。
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また、レアル・マドリードはその他収入においてもリバプールに勝っている。レアルは、コロナウイルスの影響によってサンティアゴ・ベルナベウの無観客試合や入場制限を余儀なくされた時も、売上高を約8億ユーロに安定させた。昨シーズン、移籍金1億2200万ユーロを含むすべての項目で、レアルはリバプール(6億2350万ユーロ)より25%多く収入を得た。
収入面でレアルがリバプールを上回っているのは、コロナウイルス流行後に限ったことではない。パンデミックの前である18-19年、両チームは過去最高となる売上を見せたが、レアルが8億5560万ユーロ、リバプールが6億8450万ユーロであった。
プレミアリーグの各クラブにとって大きな影響を与えた興行収入に関しては、リバプールは8100万ユーロを失うことになり、大きな打撃となった。無観客試合に乗じて新サンティアゴ・ベルナベウの建設を加速させたレアルは、3500万ユーロを失って苦戦を強いられた。
このようにレアル・マドリードは経済面でリバプールを上回っているのだが、プレミアリーグの放映権分配システムを考慮すると、より大きな差があると言っても過言ではないだろう。というのも、リバプールは3億ユーロほど放映権収入を得たのに対し、レアルは1億7500ユーロほどしか得ていないのだ。
プレミアリーグの放映権収入分配に関しては、以下の記事をご覧ください。
このように経済面ではレアル・マドリードがリバプールを上回っている状態となっているが、ピッチ上ではもはや関係のない話。近年勢いが凄まじいリバプールが勝つのか、それともレアル・マドリードが盤石の勝利を収めるのか。21-22年のフィナーレに注目だ。