1ヶ月間大いに盛り上がったカタールワールドカップは、アルゼンチン代表の1986年以来の優勝で幕を閉じた。
決勝は両チームのエースが大活躍を見せた。メッシが2得点を決める一方で、エムバペはハットトリック。ワールドカップ決勝でのハットトリックは、1966年に記録されて以来、史上2回目の偉業だ。
一方で守備面に目を向けると、アルゼンチンとフランスは決勝で3失点を喫したが、これは両チームにとって今大会最多失点となっている。大会合計失点数は共に「8」と完全に互角だ。
ただ守備スタイルはお互い異なる。アルゼンチンは1対1で勝負をかけるのに対し、フランスは比較的組織で守る。1対1で刈り取ることができれば人数をかけずに済むが、その分ファールを犯さなければならない状況にもなりかねない。
Leandro Paredes comes into that match for Argentina and adds even more fuel to the fighting spirit. The man is a warrior and won’t back down. And the penalty, just whipped it into the goal. Unstoppable. pic.twitter.com/L9CFUws9zc
— Roy Nemer (@RoyNemer) December 10, 2022
また、アルゼンチンは血気盛んな選手が多く、よりファールになりやすい傾向がある。レアンドロ・パレデス、ニコラス・オタメンディ、クリスティアン・ロメロは要注意だ。
今大会アルゼンチンの象徴ともいえる試合は、準々決勝のオランダ戦。やや劣勢になったアルゼンチンにファールが増えると、パレデスがベンチにボールを蹴り込むなど大いに荒れた。
最終的にこの試合では、両チームの選手だけでイエローカード14枚、レッドカード1枚が提示された。監督・コーチを含めると+2枚。今大会最もイエローカードが出された試合となった。
一方で全64試合の中でカードが提示されなかった試合が2つある。ドイツ対日本、イングランド対アメリカだ。もちろんプレースタイルのみならず、試合の展開や審判によって左右される要素ではあるが、チームとしては可能な限り無駄なファールは抑えたいところだろう。
以下はカタールワールドカップを含む、ワールドカップ直近3大会のカード累計である。イエローカード枚数は最も多くなっている。
2014年
イエローカード:187枚
レッドカード:10枚
2018年
イエローカード:219枚
レッドカード:4枚
2022年
イエローカード:223枚
レッドカード:4枚
※総数は選手へのカードのみ
※ここではイエロー2枚のレッドは「レッドカード」として計上