カタールでは宗教の関係上、公共の場でお酒を飲むことが禁止されている。しかし、ワールドカップ期間中は、ファンのために設けられた特別な飲酒ゾーンに限り飲酒できる。
しかしある程度の制限もあり、制限の内容は、観戦チケットを保有している人に試合開始の3時間前から試合開始まで、また試合終了後から1時間のみ、ビールの購入が可能になるというものである。
このように飲酒に関しては宗教の関係で制限がかかっているが、世界保健機関(WHO)はタバコの扱いについての声明を出した。
具体的には、全スタジアムにおける観客席での禁煙だ。タバコのみならず電子タバコも禁止されることになるという。
タバコに関しては、宗教的な問題とは関係なく、スタジアムで快適に過ごせるようにとWHOが発表したもの。WHOがFIFA、カタール政府とともにパートナーシップを締結したことにより実現した。
WHOの声明によると、FIFAは長年に渡ってタバコの撲滅に取り組んできたそう。1986年からスポーツ界でタバコのスポンサーが一般的だった頃から、タバコ産業からの広告を受け入れていなかったと発表している。
WHOの情報では、タバコにより年間700万人が死亡し、受動喫煙では120万人が死亡している。このような健康に大きな悪影響を及ぼすタバコの禁止を、ワールドカップという世界最大級のスポーツイベントで実施することには大きな意味があるのではないだろうか。