PSGオーナー

現在PSGのオーナーであるナーセル・アル=ヘライフィーが就任したのは2011年6月。それ以降、豊富な資金を元に、ネイマールやムバッペをはじめとする数々の有力選手を獲得している。また、選手のみならず監督も敏腕たちを呼び寄せている。

しかし問題が一つある。それは、主要タイトル、すなわちチャンピオンズリーグの優勝トロフィーを獲得していないことだ。いつ優勝してもおかしくないメンバーであるにも関わらず、最高成績は1度の準優勝となっている。

今回注目するのは監督。同オーナーが就任した時はアントワーヌ・コンブアレが監督を務めていたが、同年末に解任された。それ以降6人の名将たちが悲願のビッグイヤーに向けて腕を振るっている。

それでは、現オーナー就任後の各監督の詳細を見ていこう。

アントワーヌ・コンブアレ

2009年7月〜2011年12月

在任期間:911日

試合数:134試合

1試合平均勝ち点:1.66

カルロ・アンチェロッティ

2012年1月〜2013年6月

在任期間:546日

試合数:77試合

1試合平均勝ち点:2.13

ローラン・ブラン

2013年6月〜2016年6月

在任期間:1093日

試合数:173試合

1試合平均勝ち点:2.36

ウナイ・エメリ

2016年7月〜2018年6月

在任期間:729日

試合数:114試合

1試合平均勝ち点:2.42

トーマス・トゥヘル

2018年7月〜2020年12月

在任期間:912日

試合数:127試合

1試合平均勝ち点:2.35

マウリシオ・ポチェッティーノ

2021年1月〜2022年7月

在任期間:549日

試合数:84試合

1試合平均勝ち点:2.15

クリストフ・ガルティエ

2022年7月〜

在任期間:15日

試合数:-試合

1試合平均勝ち点:-

これらの監督に関して一つ面白い事実がある。誰もUEFA主催大会のトロフィーを掲げることができなかったが、アンチェロッティ、トゥヘル、エメリは、PSG退団後に就任したクラブでそれぞれビッグタイトルを獲得しているのだ。

まずアンチェロッティは、2013年PSGを離れた直後にレアル・マドリードの監督に就任したが、いきなりチャンピオンズリーグ制覇。その後、バイエルン、ナポリ、エヴァートンの監督を務め、21-22年にレアル・マドリードに復帰。2度目のチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げた。

次にトゥヘルは、2020年末にPSGを解任され、1ヶ月後にチェルシーの監督に就任。半年も経たないうちにチェルシーをチャンピオンズリーグ優勝へ導いた。また、クラブW杯も順当に制し、現在も同クラブを率いている。

最後にウナイ・エメリは、2018年にPSGの監督を退任した後、アーセナルの監督に就任。ただ、不調のチームを立て直すことができず、1年半で解任されることとなった。しかし、その後に就任したビジャレアルでは1年目からヨーロッパリーグ優勝を成し遂げるという快挙を見せた。

このように、素晴らしい選手たちと素晴らしい監督たちを揃えながらも中々ビッグタイトルを獲得できていないPSG。クリストフ・ガルティエは今の悪い流れを断ち切ることができるのだろうか。