22/23年のプレミアリーグもいよいよ佳境に入ってきた。ほとんどシティとアーセナルの一騎打ちとなっているが、消化試合数の少ないシティがやや有利な状況である。
今回はプレミアリーグにおいて、最終節まで優勝がもつれ込んだ事例を紹介していこう。
94/95年(ブラックバーン、ユナイテッド)
プレミアリーグ創設以降2連覇中だったユナイテッドの3連覇を阻止したのはブラックバーンだった。最終戦でブラックバーンはリヴァプールに敗れたため、ユナイテッドは勝利すれば3連覇という状況に。しかし、ウェストハム相手に勝ちきることができず1-1の引き分けに終わり、ブラックバーンがプレミアリーグ初優勝を収めた。92/93年以降ビッグ6以外が優勝したのは、このブラックバーンと15/16年のレスターのみである。
95/96年(ユナイテッド、ニューカッスル)
このシーズンの前半はニューカッスルが好調を維持していたが、シーズン終盤に入っていくにつれてユナイテッドが猛追を見せ、38節までもつれ込んだ。ユナイテッドが勝ち点79、ニューカッスルが勝ち点77で迎えた最終戦では、ニューカッスルがトッテナムに引き分けたことにより、ユナイテッドが優勝を果たした。なおユナイテッドは最終戦でも3-0で勝利を収めている。
98/99年(ユナイテッド、アーセナル)
勝ち点1差で迎えた最終節。ユナイテッドはトッテナムと、アーセナルはアストンヴィラと対戦した。勝ち点1少ないアーセナルは是が非でも勝つ必要があったが、結果は1-0で勝利。しかし、ユナイテッドも2-1で勝利し、ユナイテッドが3冠を達成した。アーセナルは37節でリーズに敗れたことが響き、プレミアリーグ初優勝とはならなかった。ちなみにこのシーズンはチェルシーがアーセナルとの勝ち点差3というところまできており、ほぼ三つ巴状態であった。
07/08年(ユナイテッド、チェルシー)
最終節を迎えた時点で両者の勝ち点は84で並んでいた。しかし、得失点差で大きなリードを取っていたユナイテッドが有利な状況である。ユナイテッドがウィガンに勝利した一方で、チェルシーはボルトンと引き分け。最終的に勝ち点差での決着がついた。このシーズン、チェルシーは12月の18節から最終節まで負けなしであり、敗北数もユナイテッドより少なかった。
09/10年(チェルシー、ユナイテッド)
2年前と同じチームが最終戦まで優勝を争った。最終節キックオフ前の時点でチェルシーが勝ち点1を上回っており、勝利すれば自動的に優勝が決まるという状況だ。結果的にチェルシーはウィガンを8-0で下し、2年前のリベンジを果たした。ユナイテッドもストーク相手に4-0で勝利したが、あと一歩及ばなかった。
11/12年(シティ、ユナイテッド)
共に勝ち点86の状態で挑んだ最終戦。ユナイテッドは先にサンダーランドを1-0で倒したが、そのタイミングでシティは試合終盤で1-2のビハインドであったため、ユナイテッドが有利な状況であった。しかし、シティは92分にジェコのゴールで同点に追いつくと、94分に「バロテッリ、アグエロォォォォォ」で勝ち越しに成功。シティは、プレミアリーグ初優勝を劇的な展開で飾った。ユナイテッドはシーズン最終盤での取りこぼしが響いた。
13/14年(シティ、リヴァプール)
最終戦を前にした両者の勝ち点差は2。シティがリードを取っていた。リヴァプールはニューカッスルに勝利したものの、シティもウェストハムに勝利したため、プレミアリーグ初優勝とはならず。結局シティがそのまま勝ち点2差で優勝を果たした。なお、シティとリヴァプールは共に得点数100を超えており、プレミアリーグにおいて2チームが達成した唯一のシーズンとなっている。
18/19年(シティ、リヴァプール)
プレミアリーグ史上最高ともいえる大接戦を繰り広げた両チーム。勝ち点1差でシティが首位という状況で最終戦を迎えたが、シティがブライトンに、リヴァプールがウルブズにそれぞれ勝利したため、勝ち点差は縮まらず。シティに軍配が上がったハイレベルな優勝争いは、シティが勝ち点98、リヴァプールが勝ち点97という結果だった。
21/22年(シティ、リヴァプール)
勝ち点1差でシティがリードした状況で迎えた最終節。10連勝を含む年明け無敗だったリヴァプールは、最終節もウルブズに勝利したが、シティもアストンヴィラに勝利したため、シティが2連覇を達成することとなった。最終的にシティが93ポイント、リヴァプールが92ポイントであり、18/19年を彷彿とさせるようなレベルの高い優勝争いであった。
(By ALLSTARS CLUB編集部)