チェルシー

日本時間9月2日の午前に閉鎖されたプレミアリーグの移籍市場。今シーズンは、アントニー、ヌニェス、イサク、ハーランド、マテウス・ヌネス、リサンドロ・マルティネスといった実力派の若手たちが初めてプレミアリーグへ足を踏み入れた。

一方でカゼミーロやクリバリといった経験豊富なベテランたちもプレミア初挑戦となっており、さらなるリーグの盛り上がりが期待される。

現時点で最も活躍しているのは、ドルトムントからマンチェスター・シティへ移籍したハーランド。2試合連続ハットトリックを達成するなど5試合で9ゴールという大爆発を見せており、ジェズスやスターリングが抜けた穴を感じさせない。

ここで移籍金に焦点を当ててみると、今シーズンハーランドは6000万ユーロで移籍。プレミアリーグのクラブへ移籍した選手の中で7番目に高くなっている。コスパは最高だ。

一方で最も高かったのはアヤックスからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したアントニー。9500万ユーロと過去に12人に対してしか支払われていない1億ユーロに大きく迫った。

2番目に高額だったのは、レスターからチェルシーに移籍したDFフォファナ。8月31日、締め切り間際に8040万ユーロで活躍の場を移した。21歳でディフェンダーとなればかなり高額な方だろう。

さて、今回は、フォファナのようにプレミアリーグ内での移籍の際に支払われた移籍金で最も高額だったディールを見ていこう。

ウェズレイ・フォファナ

レスター→チェルシー
移籍金:8040万ユーロ

17歳の時にリーグアンのサンテティエンヌでデビューを飾ったフォファナは、スタメンの座を確固たるものにしたとは言えない状態で海外挑戦を決意した。

年齢的にも実績的にも将来を見越したような移籍だったが、現実は違った。1年目から主力として公式戦38試合に出場し、FAカップ優勝にも貢献した。

しかし、さらなる飛躍が期待された2年目は腓骨骨折という大怪我を負い、出場機会は大幅に減少した。それでも限られた中で活躍を見せ、2022年夏の移籍市場で晴れてチェルシーへ移籍することとなった。

フィルジル・ファンダイク

サウサンプトン→リバプール
移籍金:8465万ユーロ

圧倒的なフィジカルと適切な判断で相手攻撃陣を寄せ付けないファンダイク。またこれに加えてパス精度も高いため、非の打ち所がないCBだ。

リバプール移籍直後から主力として守備を支え、プレミアリーグやチャンピオンズリーグといった主要タイトルの獲得に貢献した。

18-19年には一度もドリブルで抜かれなかったという偉業を成し遂げた。

ロメル・ルカク

エヴァートン→マンチェスターU
移籍金:8470万ユーロ

エヴァートンという中堅クラブで4シーズン連続2桁得点を達成し、マンチェスターUに移籍することとなったルカク。ユナイテッドでも持ち前の得点能力で2シーズンともに2桁得点を記録したが、格下相手へのゴールが多いと批判された。

実際に成績を見てみると、2シーズンでビッグ6相手にゴールを決めたのは、17-18年の28節チェルシー戦のみだった。

もし、移籍金がもっと安ければ、またチームの状態がよければ、そこまで批判の的になることはなかったかもしれない。

ハリー・マグワイア

レスター→マンチェスターU
移籍金:8700万ユーロ

プレミアリーグのディフェンダー史上最も高額な移籍金が支払われた。194cmという恵まれた体格を武器に、空中戦などのフィジカルを必要とする面に優れている。また、2020年からはキャプテンとしてチームを後方から支えた。

しかし、凡ミスや常軌を逸したプレーを度々見せるため、完全に信頼できるCBとは言いにくい。

ヴァランや新戦力リサンドロ・マルティネスの押し上げもあるため、今シーズンは非常に厳しい立場に立たされることになるだろう。

ジャック・グリーリッシュ

アストン・ヴィラ→マンチェスターC
移籍金:1億1750万ユーロ

プレミアリーグ内の移籍で唯一1億ユーロ超えとなっている。ただ、移籍後1年目は期待された活躍を見せることができなかった。しかし、パス面では非常にレベルが高く、ゴールやアシスト以外の面で貢献した。

今シーズンは開幕からスタメン出場を果たすと、正確なパス成功率が90%超、地上でのデュエルで80%の勝利と結果を残した。2戦目は途中出場ながら1戦目と同じようなスタッツを残した(FotMobより)。

しかし、このまま飛躍していきたいというところで怪我に見舞われ、ここ3試合ベンチから外れている。