ペルー代表

日本時間6月20日に行われる日本対ペルーのキリンチャレンジカップ。ペルー代表はFIFAランキング21位で、20位の日本と1つしか順位が変わらない。

2022年カタールワールドカップへ向けた南米予選では、アルゼンチンやブラジルなど強豪国と戦って5位に入った。大陸間プレーオフでは、PK戦の末惜しくもオーストラリアに敗れて本戦出場とはならなかったが、近年成長している国の一つと言っても過言ではない。実際2018年大会には、9大会ぶりとなる出場を果たしている。

さて、今回はこの親善試合に先立ち、5人の現地ペルー人にサッカーに関する様々な質問をしてみた。ご協力いただいた5人は次の通りである。

Aさん:アルフレドさん、50代、男性、キジャバンバ在住
Bさん:個人情報非公開
Cさん:フアンさん、30代、男性、クスコ在住
Dさん:メリッサさん、女性、クスコ在住
Eさん:ロリーさん、20代、男性、クスコ在住

それではそれぞれの質問に対する回答を見ていこう。

ペルーで好きなチームは?

Aさん:アリアンサ・リマ
Bさん:シエンシアーノ
Cさん:シエンシアーノ
Dさん:シエンシアーノ
Eさん:ウニベルシタリオ・デポルテス

アリアンサ・リマはペルーを代表するチーム。現在ペルーリーグ2連覇中で、リベルタドーレスにも出場している。優勝回数も多い名門クラブだ。

シエンシアーノはクスコに本拠地を置くチーム。2000年代前半にはスダメリカーナ(欧州でいうEL)を制したことがある。ただ、ここ最近は2部リーグも経験するなど、やや不調気味となっている。

ウニベルシタリオ・デポルテスはリマに本拠地を置くチーム。本拠地のエスタディオ・モヌメンタルは8万人以上の収容が可能だ。リーグ優勝回数も多く、ペルー屈指の強豪クラブである。アリアンサ・リマとは最大のライバル関係にある。

ヨーロッパで好きなチームは?

Aさん:レアル・マドリード
Bさん:リヴァプール
Cさん:バルセロナ
Dさん:マンチェスターC
Eさん:リヴァプール

好きな選手は?

Aさん:マラドーナ
Bさん:ロナウジーニョ
Cさん:ロナウジーニョ
Dさん:エムバペ
Eさん:ピエロ・キスペ

5人中4名が南米選手を選ぶ結果に。ピエロ・キスペは、ウニベルシタリオ・デポルテスでプレーする21歳の若手選手。ペルー代表経験はあるが、今回は選外となっている。

2022年カタールW杯では南米予選で5位に入り、大陸間予選まで進んだものの、オーストラリアにPK戦の末敗れました。どのようなお気持ちでしたか?

Aさん:私は30年以上ペルーがワールドカップに行くのを待ち望んでいます。これらの失望はもはや痛くありません。ちなみに、2018年に参加したワールドカップは、運良く、私たちに有利な出来事が重なったもので、本来であればそのワールドカップに出場することはできなかったはずです。

Bさん:とても落ち込みました。ただただ彼らがその場に値しなかったということです。

Cさん:特に何とも。彼らは全力を尽くしましたし、これからも進み続けることが大切です。

Dさん:予選通過の期待が大きかったのですが、残念ながら予選落ちという事実を受け止めなければなりませんでした。

Eさん:勝利への貪欲な姿が私たちを魅了しました。

ペルー代表の特徴を教えてください。

Aさん:プレーの特徴はありませんし、これまでもなかったことです。今のところ、幼い頃からプレースタイルを固めて選手を育成する計画はありません。試合は、招集された選手のプレースタイルで行われますが、彼らには限界があるように感じます。

Bさん:こつこつとビルドアップをするところです。

Cさん:チームカラーの赤と白。そしてサッカーへの情熱と献身性です。

Dさん:(赤白の)ユニフォームや熱狂的なファンが特徴です。

Eさん:「アルト・チョコラテ」(直訳で「たくさんのチョコレート」を意味する)。これは、最近ペルー代表で使われる表現で、試合中のずる賢さや巧みさを意味しています。

ペルー代表といえば、白地に赤の斜めラインが入ったユニフォームが特徴的。日本戦でも「アルト・チョコラテ」が聞けるかもしれない。

ペルー代表のプレースタイルを教えてください。

Aさん:プレースタイルは存在しません。プレースタイルはその時々の監督によって決められますが、うまくいくこともあれば、そうでないこともあります。ペルーのサッカー界には、プレースタイルを継承し、時間をかけて完成させるのに役立つような知識がありません。
Bさん:自陣での堅い守備
Cさん:相手の弱点を突く戦略的な攻撃
Dさん:無回答
Eさん:ボールタッチと守備網

やはり南米ではアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ、エクアドル、コロンビア、チリといった強豪と戦う必要があるため、守備には自信があるようだ。カウンターには気をつけたい。

ペルー代表で重要な選手は誰ですか?理由も教えてください。

Aさん:特にいません。チームが上手くいっているのであればそれでいいです。

Bさん:ジャンルカ・ラパドゥーラ

Cさん:全員です。今のところチームを引っ張るリーダーがいないので、全員がそれぞれ自分たちのできることをやっています。賞賛せざるを得ないですね。

Dさん:ペドロ・ガジェセ。ゴールマウスで安心感がありますし、いつも全力を尽くしています。

Eさん:レナト・タピア。中盤だけでなく、ディフェンスにも適応できるユーティリティプレーヤーです。

ジャンルカ・ラパドゥーラは、先日セリエA昇格を果たしたカリアリで21ゴールを決めたエースストライカー。33歳と経験も豊富だ。

ペドロ・ガジェセは、ペルー代表の正ゴールキーパー。もう間もなく代表キャップが100試合に到達する、ペルー屈指の選手である。

レナト・タピアは、スペイン1部のセルタでプレーする選手。70試合以上ペルー代表としてプレーした経験のある選手だが、今回は選ばれていない。『Infobae』によると、タピア自身の要望であるとのこと。

ペルー代表の期待の若手を教えてください。

Aさん:本来であれば若い選手に賭けるべきですが、どの選手も肉体的にも精神的にも未完成です。

Bさん:いないですね。。。

Cさん:期待の若手というのは単なる夢です。誰もが優れた能力を持ち、偉大な偉業を成し遂げることができます。

Dさん:ピエロ・キスペ。年齢の割にスキルが備わっています。デュエルも強く、期待の若手だと思います。

Eさん:ピエロ・キスペ。ナンバー10としての素質があります。

ピエロ・キスペは、ウニベルシタリオ・デポルテスでプレーする21歳の若手選手。ペルー代表経験はあるが、今回は選外となっている。

日本代表で最も警戒する選手は誰ですか?理由も教えてください。

Aさん:日本代表の選手は誰も知りません。

Bさん:久保建英です。ドリブルが上手く、プレーのスピードが速いです。

Cさん:久保建英です。試合の流れを変える素早いプレーで、相手を混乱させます。日本がカタールW杯で行った攻撃の原動力となっていると思います。

Dさん:三笘薫です。彼のポジションで躍動しています。

Eさん:久保建英です。レアル・マドリードに所属していましたし、今のクラブ(ソシエダ)でも活躍しています。

やはり最も知名度が高く、警戒するべき選手は久保建英だった。ファンのみならず、ペルー代表の中でも要注意人物の一人となっていることだろう。

今回の試合は観る予定ですか?

Aさん:はい、観る予定です。ペルー代表の試合はいつも楽しく観ています。

Bさん:多分観ると思います。

Cさん:あまり重要な試合ではないので分かりませんが、もしかしたら観るかもしれません。

Dさん:はい、観ます。

Eさん:はい、観ます。

ペルーのサッカーは近年成長していると感じますか?

Aさん:ペルーのサッカーは常に成長していますが、常に高いレベルにある他の国のサッカーはもっと成長しています。まだありませんが、成長するための計画を改善しなければ、彼らに追いつくことは非常に難しいでしょう。

Bさん:正直、成長していないと思います。

Cさん:ペルーのサッカーは、私たちを代表する腐敗した上層部がいなければ、もっと明るいものになるはずです。ペルー全土にタレントがいるのにも関わらず、賄賂などのせいで、それにふさわしいチャンスを与えません。早くペルーサッカーのマフィアが終わることを期待しています。

Dさん:はい、感じます。期待の若手たちにチャンスを与えられているからです。

Eさん:はい。最近は選手が海外へ移籍することも多いですし、強化に繋がっていると思います。

ペルー人への質問は以上となる。傍から見る分には成長しているように感じるが、一部では黒い部分もあるようだ。

果たして日本対ペルーはどのような試合になるのか。注目の一戦は20日(火)18:55キックオフ。

(By ALLSTARS CLUB編集部)