バルセロナでメッシを擁し「ティキ・タカ」で最強のチームを作りあげ、名将としての仲間入りを果たしたペップ・グアルディオラ。
2012年に辞任するまで獲得可能な19のタイトルのうち14のタイトルを獲得し、名実共に最高のチームを作り上げた。
退任後は休息期間を経てバイエルンで監督に復帰。3シーズンバイエルンを指揮し、リーグ3連覇を達成した。
2016年にはマンチェスターCの監督に就任。非常に競争力の高いイングランドで現在8シーズン目を迎え、ここまでリーグ優勝を4度経験している。
近年のプレミアリーグで現在のマンチェスターCほど安定して勝ち点を確保するチームは存在しないと言っていいだろう。
2010年以降連覇を成し遂げたチームは17/18〜18/19、20/21〜21/22のマンチェスターC以外存在しない。
プレミアリーグで上記のシティ以前に連覇を成し遂げたのは、2006年から2009年にかけて3連覇を果たしたマンチェスターUにまで遡る。
当時のユナイテッドはファーガソン監督が率いており、Cロナウドやルーニー、ギグス、ファーディナンド、スコールズらを擁し勝負強いチームで連覇を成し遂げた。
ペップがマンチェスターCの監督に就任以来、上記の通りプレミアリーグで圧倒的な成績を残しているが、ファーガソンもそれに引けを取らない成績を残していた。
事実、プレミアリーグで200試合以上指揮を執った監督の中でファーガソンは2位となる勝率65%を誇り、ペップは1位となる勝率74%を誇る。
2人はプレミアリーグなどイングランドのクラブを率いて対戦したことはないが、両者が率いたシティ、ユナイテッドでの成績を比較する。
ファーガソン(1986-2013)
プレミアリーグ:13回
FAカップ:5回
フットボールリーグカップ:4回
FAコミュニティ・シールド:10回
UEFAチャンピオンズリーグ:2回
UEFAカップウィナーズカップ:1回
UEFAスーパーカップ:1回
トヨタカップ:1回
FIFAクラブワールドカップ:1回
ペップ・グアルディオラ(2016年〜)
プレミアリーグ:4回
FAカップ:1回
EFLカップ:4回
FAコミュニティ・シールド:2回
ファーガソンは約27年間ユナイテッドの監督を務め、13度リーグ優勝を果たした。一方ペップは2016年から2022年までの7シーズンで4度のリーグ優勝を果たしている。
ファーガソンの通算13度のリーグ優勝という数字は2位のペイズリーの6度に大差をつける圧倒的な数字で、現代のサッカーでは到達不可能に思える。しかし、ファーガソンを超える勝率を誇るペップであれば、この数字に迫ることができるかもしれないと思わせてくれる。