国際プロサッカー選手会『FIFpro』がFootball Benchmark社とシーズン終了後のレポートを発表した。今季は、シーズン途中にワールドカップが挟まったことにより過密日程を強いられたが、それによる身体への影響について警告している。
同報告書では若手プレーヤーの選手生命を早く削る危険性や燃え尽き症候群のリスクを指摘し、数名の若手一流選手を例に出した。
まずはブラジル代表のヴィニシウス。レアル・マドリードの選手としてリーグ戦はもちろんのこと、国内カップ戦、CLでも勝ち進んだため、必然的に試合数・プレー時間が増えた。若くから活躍している現在22歳のヴィニシウスは、すでに18,876分プレーしているそうだが、これは同胞のロナウジーニョが同い年であった時の2倍以上の量だという。
他にも、ペドリはシャビの1.25倍、エムバペはアンリの1.48倍、ベリンガムはルーニーの1.3倍と同国の往年のスター選手と比較しても、同じ年齢の時点でより多くプレーしていることが分かる。
FIFAなどサッカー団体は、より大きな収入をもたらすことが期待される競技の拡大を優先してきた。この先チャンピオンズリーグやクラブワールドカップでも規模が増大することになるため、より負担が増すことだろう。
FIFproのジョナス・ベア・ホフマン事務局長は、「試合日程の過密によって、現在のエリート選手たちは、以前の世代よりも精神的・肉体的ストレスを受けていることが証明されている」としている。
また、FIFpro会長のダビド・アガンソ氏は、「サッカー選手とゲームに関わるすべての人の健康と安全は、他のすべての優先事項よりも優先されるべきだ」と強調した。
(By ALLSTARS CLUB編集部)
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