フランスプロリーグ機構(LFP)は、ラ・リーガ-CVCのビジネスモデルを参考にビジネスを拡大し、コロナウイルスによる大きな損失からの回復を目指す。
リーグ1は15億ユーロ(約1985億円)を求めて市場に出た。「15億ユーロ」とは、フランスプロリーグ機構(LFP)が、放映権ビジネスやスポンサービジネスの管理を将来的に一括で担う子会社設立に必要となる金額の10%。設立の目的は、ラ・リーガ-CVCのように商業的な契約を増やし、各クラブが経済的に回復できるよう支援することだ。フランス日刊スポーツ新聞「レキップ紙」によると、2020-2021シーズンだけで7億3000万ユーロ(約966億4650万円)の損失を見込んでいるため、リーグ1はできるだけ早く行動に移したいところ。
LFPのヴァンサン・ラブルン会長(写真の人物)は、すでにこのプロジェクトをリーグ1の各クラブに通達しており、発表は投資銀行2社(ラザード、センタービュー)と法律事務所1社(ダロワ)の代表者と共に行なった。ブルームバーグ(アメリカの大手総合情報サービス会社)によると、投資会社のアドベント社がすでに関心を示しているが、評価額はラ・リーガよりも100億ユーロ(約1兆3200億円)低いものとなっている。
LFPが子会社の80%を支配し、残りの10%分を埋めてくれるパートナーを15億ユーロ(約1985億円)で迎え入れることができれば、90%を支配できるようになる。こうなった場合フランスサッカーの放映権事業とスポンサー事業をまとめる子会社の評価額は、150億ユーロ(約1兆9900億円)となる。
LFPは資金をクラブに分配するだけではない。万が一今回のパンデミックのような大災害が将来的に起こった時に対応できるよう、資金の一部を貯蓄することを考えているのだ。
今回の件に関して、リーグ1の各クラブは意外にも団結している。あるスポーツメディアは、PSG もこのプロジェクトを支持していると明らかにし、「このプロジェクトを実施するに当たり、良い滑り出しを見せています」と述べている。
この交渉には、リーグ1のレギュレーション変更に関する内容も含まれる。リーグ1はパンデミック後、5大リーグの中でチーム数の削減を決定した最初のリーグであり、2023-2024シーズンからは18クラブとなる(現在は20クラブ)。