スタジアムの閉鎖、メインスポンサーの変更、オークツリーファンドからの2億7500万ユーロ(約353億8400万円)の借り入れなどがあった2020-2021シーズン、インテルの売上高は2%減の3億6400万ユーロ(約468億3600万円)となり、この夏2億ユーロ(約257億円)分の選手を売却した。
インテルミラノは、2020-2021シーズンの赤字額が2億4560万ユーロ(約316億135万円)と、前シーズンの2倍以上となった。声明によると、中国の持ち株会社「蘇寧電器」が所有する同クラブの総売上高は、前年比2%減の3億6470万ユーロ(約469億2600万円)であった。原因は、コロナによるスタジアム閉鎖、それに伴うマッチデーやチケット売上高の減少、スポンサー契約の見直しにある。
11年ぶりにセリエAを制覇したものの、財政的に非常に不安定な年となった。蘇寧電器は、世界各国のファンドと交渉した後、オークツリー社から2億7500万ユーロ(約353億8400万円)の融資を受け取る契約を締結し、これにより財務の安定とライオンロック社の株式の清算が可能となった。クラブは3年間で返済する。
その一方で、パンデミック以前の水準から12%も市場価値が減少したにもかかわらず、この夏約2億ユーロ(約257億円)分の選手を売却することができ、蘇寧電器の支援を受けるクラブへの救いの手となった。昨年4月には、インテルに5000万ユーロ(約64億3350万円)のつなぎ融資を行なった。
インテルは、「ビジネスを状況に素早く適応させるために費用を管理し、クラブ発展のために適切な投資を行います」と表明している。
クラブはブランドイメージ拡大のために、新しいロゴを作成した。また、スポンサーシップの分野では、インテルと四半世紀にわたって提携してきたピレリ社から、Socios.com社が引き継ぐことになった。また、デジタルビッツ社が新たに加わりレノボ社との契約も更新したが、パンデミックの影響で、クラブはその他いくつかのスポンサー契約を見直すことになった。
2021-2022シーズンに向けた予算の詳細は明らかにしていないものの、入場制限解除により今年は「損失を大幅に減らすことができます」と強調する。