放映収入は41%、スポンサーシップ収入は13%それぞれ増加したものの、興行収入と選手売買による収入が低迷したことにより、ユベントスは赤字となった。
ユベントスは、約2億1000万ユーロ(約269億9280万円)の赤字で2020-2021シーズンを締めた。これは、コロナウイルスの影響を受けた最初のシーズンである2019-2020シーズンの2倍の数字となる。夏の移籍市場が停滞していたことが大きな原因の1つで、選手売買による収入は16%減の4億8000万ユーロ(約616億9780万円)となった。また先日、何十年にもわたってクラブを所有してきたアニェッリ家が、クラブの持ち株を11.4%も切り下げた。
収入面では、放映収入が飛躍的に伸び、前年同期比41%増の2億3530万ユーロ(約302億4480万円)となった。また、スポンサーシップ収入およびコマーシャル収入も増加し、13%増となる1億4590万ユーロ(約187億5350万円)を記録した。一方でコロナウイルスにより興行収入が4920万ユーロ(約63億2400万円)から770万ユーロ(約9億8970万円)に激減し、マーチャンダイジングは20%減の2530万ユーロ(約32億5200万円)となった。
記録的な損失を被った裏には、移籍市場の存在もある。ユベントスは、2019-2020シーズン、全選手合計1億7200万ユーロ(約221億840万円)の価値があったが、夏の移籍により2020-2021シーズンには4320万ユーロ(約55億5330万円)に激減した。さらに今夏、同クラブで最も重要な選手の1人であったクリスティアーノ・ロナウドを失った。
支出面では、クラブは節約することができず、3500万ユーロ(約44億9920万円)増の4億4930万ユーロ(約577億5660)となり、男子トップチームの給与が中心となる人件費に関しては、前年同期比15%増の2億9800万ユーロ(約383億730万円)となった。
「2019年から2022年のパンデミックによる経済面への悪影響は、現時点で3億2000万ユーロ(約411億3540万円)と見積もられています。」と6月に開かれた取締役会で言及され、また、2021-2022シーズンにおける財政面の損失が軽減されない可能性を示唆した。さらに、「当社の事業がパンデミックの影響を受けなくなる」のは2022-2023シーズン以降だとしている。