現在、米国市場でプレミアリーグの放映権を保有しているコムキャスト社は、1億2700万ユーロ(約164億500万円)を支払っている。しかしその倍額を支払う可能性のある競合他社が現れたため競争することになった。
プレミアリーグはラ・リーガに続いて、近年サッカー人気が高まっているアメリカ市場に進出する。先日、ディズニーがESPN(ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のスポーツ専門チャンネル)を通じて、2028-2029シーズンまでのラ・リーガ放映権獲得のために1シーズンあたり1億4800万ユーロ(約191億1700万円)を支払うことで合意したが、ブルームバーグ(経済専門放送局)によると、今回はプレミアリーグがアメリカ国内の放映権を最大2億5400万ユーロ(約328億1000万円)で売却することができると考えているという。
現在、アメリカ国内でプレミアリーグの放送権を持っているのはコムキャスト社で、年間1億2700万ユーロ(約164億500万円)を支払っている。契約は2022年の夏に終了するが、同社がプレミアリーグの放映権を維持するためには、市場の競争具合から見て倍額のオファーをしなければならない。買収総額は16億9200万ユーロ(約2185億5800万円)に達する可能性があると見られる。
プレミアリーグの各クラブは来週会合を開く予定だが、コムキャスト社との契約更新を先取りするのではなく、他のオファーに耳を傾けるつもりだとビジネス専門メディアは言う。プレミアリーグは、コムキャスト社との現在の契約に不満を持っているわけではないが、パンデミック後の複雑な時期だからこそ、この戦略的市場で放映ビジネスの拡大を図る。
コムキャスト社が権利を維持したいと考えた場合、ディズニーのESPN、ワーナーメディア(アメリカ総合メディア企業)、バイアコムCBS(アメリカメディア)などがライバルとなる可能性がある。また、すでにプレミアリーグに関する具体的な契約を交わしているアマゾンの関心も否定できないという。