イギリス発のプロジェクト「セカンドハーフ(The Second Half)」。スペインの女子サッカー選手が引退した後の進路を広げられるよう、VISAとラリーガビジネススクールが共同で運営する。


ラ・リーガとVISAは、女子サッカー選手の引退後の「セカンドキャリア」を支援する。これは、VISAが推進するプロジェクト「セカンドハーフ」によるもので、英国ではすでに進められているが、この度スペインでも同プロジェクトが始動することになった。スペインでは、ラリーガビジネススクールとプロサッカー協会の協力のもと、女子サッカーの支援を続ける。

2018年に、UEFA女子サッカーのスポンサーになることを目的として始まったこのプロジェクトは、選手のキャリアの先を見据える。サッカー選手は基本的にキャリアが短いため、選手の将来を考慮する必要があるのだ。ラ・リーガのGMオスカル・マジョ氏は、「我々は直接女子リーグを管理している訳ではないが、女子サッカーの知名度を高めるためなら力を貸します。常に我々の役割でもあると考え、支援を行なっています」と述べた。

VISAはスポーツに力を入れているが、主な目的はスポーツにおける「男女平等」の確立だ。VISAの南ヨーロッパ地域責任者であるビアトリス・ラレグル氏は、「スポーツは、ジェンダー平等を推進し、女性の地位向上を目指すだけのものではありません。スポーツでの成功とビジネスでの成功には強い相関関係があります」と指摘する。

メディア用に開かれたオンライン会議には、ラ・リーガのアンバサダーでRCDエスパニョールの選手である「ロンビ」ことアナイル・ロンバ選手と、Team VISAのアンバサダーであり、女子スペイン1部リーグでプレーするアレクシア・プテジャス選手が参加した。

アナイル・ロンバ選手は「スポーツ選手としてのキャリアに集中しながらも、セカンドキャリアに向けた学習を続けられるという事実を選手たちに知ってもらいたいです」とコメントし、このようなプログラムの重要性を訴えた。また、先日UEFA女子年間最優秀選手を受賞したプテジャス選手は、「引退後を見据えることは、プロとして成長するために大切なことです。だからこそ『セカンドハーフ』のような取り組みが重要なのです」と強調した。

スペインでは、女子サッカーのプロ化が進み、メディアや世間の認知度が高まり始めた時期に、「セカンドハーフ」が広まった。VISAもスポンサーとしてスペイン女子サッカーを支援する。その一例が、ヨーロッパの女性サッカー選手15人で構成された「Team VISA」で、女子サッカーの普及と次世代選手に可能性を与えることを目的としている。