ベンフィカは昨シーズンの経常利益が9400万ユーロ(約122億2600万円)となり、前年と比べて33%減少した。クラブは、コロナウイルスの影響拡大とチャンピオンズリーグの出場権を得られなかったことが原因であると考える。選手移籍による利益は1億ユーロ(約130億円)だった。


ベンフィカは7年間の黒字を経て、赤字に戻ってしまった。同クラブは、2020-2021シーズンを1740万ユーロ(約22億6300万円)の赤字で締めくくったが、これは過去10年間で最悪の数字であり、2019-2020シーズンに計上した4170万ユーロ(約54億2400万円)の黒字とは対照的な結果となった。

主な原因は収入の減少で、2020-2021シーズンの収入は前年比33%減の9400万ユーロ(約122億2600万円)であった。経営陣は、チャンピオンズリーグに出場できなかったことに加え、パンデミックが興行収入に影響を及ぼしたと考えている。

実際、ベンフィカは放映収入による6570万ユーロ(約85億4500万円)とマーチャンダイジングなどその他ビジネスによる2790万ユーロ(約36億2900万円)しか受け取ることができなかった。結局、前年同様、選手の移籍による利益が1億ユーロ(約130億円)となり、経常利益(6570万ユーロ+2790万ユーロ=9360万ユーロ〔約121億7400万円〕)よりも多くの利益をもたらすことになった。特に目立ったものは、ルベン・ディアスのマンチェスターCへの移籍だろう。これによってクラブは6640万ユーロ(約86億3600万円)という大金を得ることができ、業績へのマイナスの影響は一部相殺された。

しかしクラブは、収入の減少が予想されていたにもかかわらず、支出を抑えることができず、結局人件費に13.3%増の9710万ユーロ(約126億3000万円)と、多くを費やすことになった。選手獲得のために手に入れた売却額は、31.3%増の5220万ユーロ(約67億9000万円)となったが、これは「選手を定期的に入れ替える」というベンフィカの運営方針に沿ったものである。