スペインのスポーツブランド「Kelme」は、アジアサッカー連盟のグローバルスポンサーとなる。2023年に中国で行われるアジアカップも担当。アジアにおけるブランド力をより拡大することが目的だ。


スペインの大手スポーツブランドにとっては大きな契約となった。Kelme社は、2021年から2024年のサイクルで、アジアサッカー連盟(AFC)のグローバルスポンサーとなる。金銭面などの詳しい情報は明らかにされていない。

これを受けてKelme社は、2022年から2024年の間に開催されるAFC主催国際試合でスポーツ用品を提供する。2023年に中国で開催されるアジアカップの公式試合球にもなる予定だ。このパートナーシップは、12カ国が参加するカタールW杯アジア最終予選、中国の10会場で開催される2023アジアカップ、インドで開催される女子2022アジアカップ、ウズベキスタンで開催される2022 U-23アジアカップなど、AFCの主要な大会をカバーしている。

今回の契約により、Kelme社はアジアという大きな市場でブランドの知名度を高める。現在、デポルティボ・アラベスやRCDエスパニョールなどのラ・リーガの複数のクラブと提携しているほか、近年では、イングランド・プレミアリーグのクラブやロシア・スーパーリーグのクラブなど、世界のトップクラブにもプロ用サッカー用品を提供している。

またKelme社は、中国女子スーパーリーグ、中国プレミアリーグ、中国2部リーグなどに所属するクラブと幅広いパートナーシップを築いている。2019年に中国のパートナーであるユンシャン社が3900万ユーロ(約50億円)でKelme社の80%を買収したことで、Kelme社はアジアのスポーツ、特に中国のスポーツとの距離が近づいた。

Kelme社の社長であるヨウシャン(柯永祥)氏は、「何十年もの間、サッカーは当社の事業の中核をなしてきました。私たちは、イノベーションを推進し、スポーツ業界に高品質なスポーツ用品を提供するために、今後も尽力していきます。そのため、今後の国際大会でAFCと提携できることを楽しみにしています」と述べた。

このパートナーシップ契約は、AFCの独占コマーシャルパートナーであるFootball Marketing Asia(FMA)が請け負い、管理する。このパートナーシップには、デジタルプロモーションコンテンツや新たな形の広告フォーマットの権利が含まれている。

FMAの理事兼CEOであるパトリック・マーフィー氏は、「Kelme社はサッカーの伝統を守りつつもイノベーションを核に、アジアや世界のサッカーをより有名にしたいという思いを持ったブランドです。AFC主催の国際大会にマッチするでしょう」というコメントを残した。