アマゾンは月額12.99ユーロ(約1,690円)の価格で提供される戦略を公開した。近々他の主要スポーツ大会や各リーグでも同様のことが起こるだろう。
アマゾンは、ヨーロッパスポーツに対する戦略を初めて実行した。プライム・ビデオで獲得した最初の主要リーグであるリーグ・アンについては、プライム・ビデオの加入者のみに限定する計画だ。この措置により、フランスリーグを見るためには、会員は最低でも年間178.9ユーロ(約23,300円)を支払うことになる。
アマゾンは、リーグ・アン8試合とリーグ・ドゥ8試合を月額12.99ユーロ(約1,690円)の価格で販売するが、月額5.99ユーロ(約780円)又は年会費49ユーロ(約6,370円)のアマゾンプライムに加入しているという条件が必要だと、L’Équipe(レキップ)紙は伝えた。
チャンネル名は「プライム・ビデオ・リーグ・アン」となり、2億5900万ユーロ(約336.7億円)の支払いにより、同社が獲得した1節16試合を放送する予定。このうち、2部リーグにかかる費用は900万ユーロ(約11.7億円)に過ぎない。放送に関しては、最初の10節をL’Équipe(レキップ)紙のチャンネルで無料配信することになった。放送は8月1日に開始され、各節の最も大きな試合のために、当初キャナル・プルス社に用意された枠である日曜日の夜の試合も含まれている。
キャナル・プルス社は、リーグ・アンの1節ごとに2試合を提供するパッケージを放棄することをフランスプロサッカーリーグ連盟に伝えた。このパッケージは、今後3シーズンでプロサッカーリーグ連盟に3億3200万ユーロ(約432億円)をもたらすものであった。
アマゾンの割り込みにより、最終的な試合の放映の振り分けが気に入らなかったキャナル・プルス社は、1ヶ月前に結んだ契約を破棄したいと考えている。キャナル・プルス社は、アマゾンが取得した試合パッケージが、過去10年間パートナーシップを結んできたbeIN Sports(PSGのオーナーであるカタール王室と直接関係を持つメディア)の手に渡ることを確信していた。
リーグ・アンは18チーム制リーグに減少
アマゾンはリーグ・アンの放映権に年間2億5000万ユーロ(約325億円)、リーグ・ドゥの放映権にさらに900万ユーロ(約11.7億円)を支払う。この金額に、フリー社がデジタル環境用の半生中継コンテンツに支払う4,200万ユーロ(約54.6億円)が加わることになる。
フランスリーグはこの3年間で19億8900万ユーロ(約2,586億円)の収入を見込んでいたが、今となってはキャナル・プルス社からの3億3200万ユーロ(約432億円)と、リーグ・ドゥ2試合という小さなパッケージのためのbeIN Sportsからの年間3000万ユーロ(約39億円)はまだ未定となっている。
アマゾンの登場は、フランスサッカー界にさらなる革命が起こるきっかけとなるだろう。2019年から2020年にかけて、コロナウイルスパンデミックなどの影響で2億6900万ユーロ(約350億円)の赤字があるため、フランスプロサッカーリーグ連盟は先日、23-24シーズンにかけてリーグ・アンのクラブを18チームに減らすことを承認した。