カタールワールドカップでは、様々なテクノロジーが用いられている。VARはロシア大会から使用されているが、今大会の目玉は半自動オフサイドシステムだろう。
この技術はすぐさま注目の的になった。グループCの初戦、アルゼンチン対サウジアラビアでは実に3回ものゴールが取り消されることとなったのだ。特にラウタロ・マルティネスのノーゴール判定は、同技術がなければ見逃されていた可能性が高い。
同システム以外にも、今大会からボールにデータを入手するためのチップが埋め込まれており、日本対スペインでの三笘の折り返しにも活用された。
実は、このチップによって様々なデータを測ることができるそうで、FIFAはこの度、グループステージとラウンド16において記録されたゴールのシュートスピードランキングを発表した。
日本対スペインで、同点ゴールとなった堂安律のミドルシュートは、堂々の2位となっている。今回はそのランキングとともにワールドカップを振り返っていこう。
10位 コーディ・ガクポ(オランダ対エクアドル、111.98km/h)
グループA第2節オランダ対エクアドルで生まれたゴール。クラーセンと入れ替わる形でボールを受け取ったガクポは、左足を振り抜き、ニアサイドに強烈なシュートをぶち込んだ。
9位 ユセフ・エン=ネシリ(カナダ対モロッコ、113.23km/h)
グループF第3節カナダ対モロッコで生まれたゴール。ロングボールに抜け出したエン=ネシリは、ワンタッチでボールを前に運ぶと、バランスを崩しながらもゴールを決めた。
8位 キリアン・エムバペ(フランス対ポーランド、113.74km/h)
決勝トーナメントラウンド16のフランス対ポーランドで生まれたゴール。デンベレからの斜めのパスを受け取ったエムバペは、狙いすましたシュートをニアに放ち、貴重な追加点を奪った。
7位 ガレス・ベイル(ウェールズ対アメリカ、113.89km/h)
グループB第1節ウェールズ対アメリカで生まれたゴール。1点ビハインドのウェールズは後半35分にPKを獲得すると、ベイルが豪快に流し込み同点に追いついた。
6位 マーカス・ラッシュフォード(ウェールズ対イングランド、115.63km/h)
グループB第3節ウェールズ対イングランドで生まれたゴール。絶好の位置でフリーキックのチャンスを獲得すると、キッカーを務めたラッシュフォードがファーサイドに突き刺した。
5位 ハリー・ケイン(セネガル対イングランド、115.86km/h)
決勝トーナメントラウンド16のイングランド対セネガルで生まれたゴール。ここまで無得点だったエースのハリー・ケインは、GKメンディの逆を突く強烈なシュートを決めた。
4位 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル対ガーナ、117.39km/h)
グループH第1節ポルトガル対ガーナで生まれたゴール。同点時にPKを獲得したポルトガルは、エースのロナウドがキッカーを担当。キーパーが追いつかないスピードでゴールを決めた。このゴールで史上初の5大会連続ゴールとなった。
3位 ニクラス・フュルクルク(ドイツ対スペイン、118.00km/h)
グループE第2節スペイン対ドイツで生まれたゴール。初戦で日本に敗れ、何としてでも勝ち点が必要なドイツを救ったのは、途中出場のフュルクルク。絶好のポジションでボールを受けると、右足を振り抜きゴールネットに突き刺した。
2位 堂安律(日本対スペイン、120.04km/h)
グループE第3節日本対スペインで生まれたゴール。コスタリカ戦でまさかの敗北となり、ほぼ勝つしかなくなった日本は、1点ビハインドで迎えた後半開始早々、途中出場の堂安が左足を振り抜くと、ウナイ・シモンの手をはじいて同点ゴールとなった。
1位 ルイス・チャベス(サウジアラビア対メキシコ、121.69km/h)
グループC第3節サウジアラビア対メキシコで生まれたゴール。大差で勝利する必要のあったメキシコは、後半開始早々の1点に続き、すぐさまフリーキックのチャンス。左利きのチャベスが放ったシュートは、綺麗な弾道でゴール右に入った。