アルゼンチン代表

カタールワールドカップで1986年以来の優勝を成し遂げたアルゼンチン代表。メッシを中心に、フリアン・アルバレス、エンソ・フェルナンデス、マク・アリステル、デ・パウル、クリスティアン・ロメロ、エミリアーノ・マルティネスなど多くの選手が活躍を見せた。

アルゼンチンにとっては悲願の制覇だ。1986年には神様マラドーナを中心に2年ぶり2度目の優勝を果たしたが、それ以降は遠ざかっていた。

メッシはこのマラドーナと常に比較される。プレースタイル、身長、利き足などが似ているからだろう。

ただ、1986年ワールドカップで母国を優勝に導いたマラドーナとは違い、メッシは代表では目立った成績を残すことができていなかった。もちろんゴール数でいえば多く決めているが、ワールドカップやコパアメリカを制した経験はなかった。

2021年までは、4度のワールドカップ出場で、最高成績は2014年大会の準優勝。コパアメリカも決勝まで進むものの、優勝まではたどり着けないという状態が続いた。

しかし、2021年に行われたコパアメリカで代表としてメッシ自身初となるトロフィーをもたらすと、翌年のワールドカップへの期待が一気に高まった。

そして迎えた2022年ワールドカップ。優勝を期待されて挑んだアルゼンチン代表だったが、初戦のサウジアラビア戦でまさかの黒星を喫し、一気に窮地に追い込まれる。

あわやグループステージ敗退かというアルゼンチン代表だったが、状況を打破したのはメッシだった。2戦目のメキシコ戦では惚れ惚れするミドルシュートを流し込む。ここから一気にアルゼンチン代表に勢いが生じた。

2戦目以降は危ない場面がありながらも順調に勝ち進み、フランスとの決勝を迎える。ここでもメッシを中心としたサッカーで主導権を握り、優勝を一気に手繰り寄せた。最終的にはPK戦までもつれ込んだものの、見事優勝トロフィーを掲げることに成功した。

このように悲願の優勝を成し遂げたアルゼンチン代表だが、優勝を記念してアルゼンチンの首都ブエノスアイレスにメッシを中心とするウォールアートが描かれた。

ご覧の通り、描かれたのはメッシがトロフィーを掲げる瞬間である。左下にはディバラ、右下にはデパウル、後ろにはPK戦で躍動したエミリアーノ・マルティネスが映っている。

ただ、エミリアーノ・マルティネスのユニフォームがオレンジになっているのは謎だ(決勝は黄緑だった)。

メッシの功績はこの先、永遠に語り継がれていくことだろう。