2022年6月13日、マルセロのレアル・マドリー退団セレモニーが行われた。キャプテンは涙を流し、マドリーへの感謝の気持ちを語った。
2021/22シーズン、CL決勝でマドリーはリバプールを下し、史上最多14度目の優勝。決勝戦では出場機会こそなかったものの、マルセロはマドリーで有終の美を飾った。本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのCL優勝セレモニーで、マドリーの下部組織に所属するマルセロの息子エンツォは『これ以上の父親はいない』とマルセロを誇った。息子がそう言ったのも無理はない。マルセロはクラブ史上最高峰のサイドバックとして、マドリーの歴史にその名を刻んだレジェンドなのだ。
まずは、マルセロのマドリーでの記録を振り返ろう。
シーズン別個人成績
まずは、シーズン別の個人成績を見ていこう。
2006/07シーズン:6試合0ゴール
2007/08シーズン:32試合0ゴール
2008/09シーズン:34試合4ゴール
2009/10シーズン:43試合4ゴール
2010/11シーズン:50試合5ゴール
2011/12シーズン:44試合3ゴール
2012/13シーズン:19試合1ゴール
2013/14シーズン:39試合2ゴール
2014/15シーズン:53試合4ゴール
2015/16シーズン:41試合2ゴール
2016/17シーズン:47試合3ゴール
2017/18シーズン:44試合5ゴール
2018/19シーズン:34試合3ゴール
2019/20シーズン:23試合2ゴール
2020/21シーズン:19試合0ゴール
2021/22シーズン:17試合0ゴール
通算545試合:38ゴール103アシスト
獲得タイトル一覧
◆UEFAチャンピオンズリーグ 5回(2013/14,2015/16,2016/17,2017/18,2021/22シーズン)
◆リーガ・エスパニョーラ 6回(2006/07, 2007/08, 2011/12, 2016/17, 2019/20, 2021/22シーズン)
◆コパ・デル・レイ 2回(2010/11,2013/14シーズン)
◆FIFAクラブワールドカップ 4回(2014,2016,2017,2018年)
◆UEFAスーパーカップ 3回(2014,2016,2017年)
◆スーペルコパ 5回(2008, 2012, 2017, 2019, 2021年)
クラブでの歩み
マドリーは2006/07シーズンの冬の移籍市場で18歳のマルセロをブラジルの名門フルミネンセから獲得。移籍金は約650万ユーロ、日本円にして約8.45億円だ。マルセロのマドリーでの功績を考慮すると、移籍金は超格安だったと言える。
圧倒的なボールテクニックでフットボールファンを魅了。サイドバックとは思えないほど攻撃に参加し、違いを生み出した。また、2018年まで在籍したクリスティアーノ・ロナウドとのコンビは圧巻で、左サイドを制圧した。
マルセロは多くの重要な一戦で試合を決定づけるゴールに絡んできた。極めつけはCL決勝。通算4試合に出場し、1ゴール、3アシストを記録。ビッグマッチプレイヤーと言えるだろう。
マルセロはマドリーに16シーズン在籍し、クラブ史上最多となる通算25個のタイトルを獲得した。彼はクリスティアーノ・ロナウド、ラウール・ゴンザレス、セルヒオ・ラモス、ディ・ステファノなどの名だたるレジェンド達よりも多くのタイトルを獲得したのだ。ブラジル人サイドバックはクラブ黄金期の一つであるCL3連覇の中心で、この伝説は永遠に語り継がれるに違いない。
2021/22シーズンにはセルヒオ・ラモスの退団に伴い、117年ぶりにマドリーの外国人キャプテンとなった。ラストシーズンは出場機会こそ多くなかったものの、キャプテンとしてチームを支え続けた。
誰もが認めるレジェンド・マルセロはヨーロッパで最高のタイトルであるビッグイヤーを置き土産にマドリーを去った…。
⏪ El antes…
— Real Madrid C.F. (@realmadrid) June 13, 2022
¡Y el después! ⏩@MarceloM12 | #GraciasMarcelo pic.twitter.com/RRGlwPLh5T