マンチェスター・ユナイテッドは、22-23年の第1四半期を2650万ポンドの赤字で閉じたという。同クラブは決算発表で、スポーツ部門が正常な状態に戻ったことを強調した。
7-9月期の売上高は前年同期比 71%増の1億4370万ポンド。このうち、商業エリアは61%で10%増加している。
特に、スポンサーシップとパートナーシップは、22-23年の第1四半期に前年同期比36%増の8740万ポンドをもたらした。夏のツアー(タイ、オーストラリアなど)や、Betfred、Qualcomm、Therabodyなどの新スポンサーの参入、そしてユニフォームの袖スポンサーのDXCが大きな影響を与えている。
一方、放映権収入は19%減の3500万ポンド。主な原因は、今シーズン、チャンピオンズリーグに出場できず、ヨーロッパリーグにまわってしまったことだ。
マッチデー収入には、オールド・トラッフォードを他のイベント用に貸し出したことも含まれる。実際、この部門から得られた2130万ポンド(前年比13.3%増)には、今年の夏に行われた女子ユーロ開幕戦などによるものだと、クラブは認めている。
しかし、このような経常利益の改善が見られても、支出の増加をカバーすることはできなかった。トップチームの給与を含む人件費だけでも、この期間に8230万ポンドが費やされ、7%増加となっている。さらに、営業費用も増加し、6%増の1億6370万ポンドに達した。
現在のマンチェスター・ユナイテッドは、あまり穏やかな状況ではないだろう。ワールドカップ開幕直後には、世界的スーパースター、クリスティアーノ・ロナウドの電撃退団が話題を呼んだ。
また、12月に入ってから行われたフレンドリーマッチでは、カディス、ベティスとラ・リーガの中堅クラブに敗れている。ブルーノ・フェルナンデスやダロット、ルーク・ショー、リサンドロ・マルティネス、カゼミロ、ラッシュフォードなど主力がいなかったのは確かだが、あまり良い傾向ではないだろう。
現地時間12月18日にはワールドカップが終わり、ユナイテッドは22日からクラブとしての活動を再開するが、果たしてどのように立て直していくのだろうか。