エド・ウードワード氏がマンチェスター・ユナイテッドの取締役副会長を辞任すると発表してから8カ月、ようやく後任が見つかった。同クラブは、これまでグレイザー家が支配するグループのゼネラル・マネージャーであったリチャード・アーノルド氏をCEOに任命した。着任は2月の予定。
これまでアーノルド氏は、同クラブの商業・運営部門の統括責任者として、マンチェスター・ユナイテッド財団の会長職を兼務していた。2013年6月までは、クラブのスポンサーシップ、小売、マーチャンダイジング、デジタルメディア事業の管理責任者だった。
ブリストル大学で生物学を学んだ後、1993年から1999年までPwCで電気通信とメディアを専門とするマネージャーを務め、サウジ電気通信公社の民営化などにも携わっていた。
クラブの共同会長であるジョエル・グレイザー氏は、「リチャード・アーノルド氏をはじめとする経営陣には、オールド・トラッフォードでの投資計画、ファンへのコミットメントの強化、そしてチームの勝利という最も重要な目標の達成に向けた継続的な取り組みを通じて、クラブの進化における新たな段階を始めてもらいたい」と声明を発表した。スタジアムや練習施設の再開発もその一つだ。
マンチェスター・ユナイテッドは無観客試合による収入の減少と給与支出の増加により、2020-2021年末までに赤字額が4倍の9220万ポンド(約144億7800万円)に膨れ上がった。クラブの発表した決算書によると、チャンピオンズリーグへの参加により、テレビ収入は81.7%改善されたにもかかわらずそのような数字になっているとのこと。昨シーズンのユナイテッドの総売上高は、前年比3%減の4億9410万ポンド(約775億8800万円)だった。