アブダビ王族が所有するマンチェスターシティと首長国の高級ホテル「エミレーツ・パレス」との契約が成立した。リーグがクラブオーナーと繋がりのある企業との契約に関する管理規則を緩和した後、初めて承認されたものである。


プレミアリーグによる商業契約制限が緩和されて以来初めて締結されたスポンサーシップ契約となる。マンチェスター・シティは、オーナーである首長国の王族が本拠地を置くアブダビの高級ホテル、エミレーツ・パレスとの契約を発表した。金銭的な詳細や契約期間などは不明。

この提携により、シティはトレーニングウェアに同ホテルのロゴを使用することになった。また、エティハド・スタジアムや練習施設の広告ボードにも、この高級ホテルが表示される予定。

エミレーツ・パレスには、敷地内にサッカー場があり、近年は何度もプレミアリーグ王者であるシティのトップチームがトレーニングキャンプとして使用している。シティ・フットボール・グループのスポンサーシップ担当副社長であるステファン・シープリック氏は、「これまでの関係をベースに、オフィシャルパートナーとしてホテルを迎えることができるのは素晴らしいことです」と述べている。

クラブのスポンサーシップポートフォリオは、メインスポンサーでスタジアムの命名権を持つエティハド航空と、2019年にシティ・フットボール・グループ(以下参照)に10年間で7億ユーロ(約917億円)を支払い、チームのテクニカルパートナーとなったプーマが中心となっている。この取引は、以前にナイキと行った取引の3倍にあたる。

また、シティでは、チームジャージの袖にネクセンタイヤを採用しており、その他の商業パートナーには、日産、Etisalat、Expo Dubai 2020、Visit Abu Dhabi、EA Sports、Midea、Cisco、Rexona、Wix、そして最近では暗号通貨プラットフォームのSocios.comが含まれる。

 

シティの財務状況〜コロナウイルスの影響を大きく受ける〜


他のビッグクラブと同様、シティもまた、コロナウイルスの影響を大きく受けた。昨シーズン終了後のクラブの決算はまだ発表されていないが、2019-2020年には1億2600万ポンド(約197億6900万円)の損失を出している。

昨シーズン、史上最高額を記録したクラブの収入は、10.6%減の4億7840万ポンド(約750億8000万円)にとどまっており、最も被害を受けたのはテレビ番組収入で、26.3%減少した。

「クラブの運営はパンデミックの影響を大きく受け、テレビ、マッチデー、大会の収入が減少した。ただし理由は、シーズン打ち切りにより、チャンピオンズリーグとFAカップの報酬の4分の1が2020-2021会計年度に延期されたからである」とシティは年次報告書で述べている。

シティグループとは?


先ほど「シティ・フットボール・グループ」という名称が出てきましたが、ご存知でしょうか。同グループは世界の11クラブで構成されていますが、目的は、マンチェスター・シティを核として、世界的なサッカー事業グループを構成することでした。11クラブの間では、グループであることを生かして、選手を移籍させたり、育成サッカーを合同で強化させることができます。所属クラブは以下の通りです。

マンチェスターC(イングランド)

ニューヨークC(アメリカ)

メルボルンC(オーストラリア)

モンテビデオCトルケ(ウルグアイ)

ロンメルSK(ベルギー)

トロワAC(フランス)

横浜Fマリノス(日本)

ジローナ(スペイン)

ムンバイC(インド)

四川九牛足球倶楽部(中国)

クルブ・ボリバル(ボリビア)

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