最近サッカー選手の中で流行っている『移籍報酬』。元クラブとの契約が満了すると、移籍金が発生せずフリーで別のクラブと契約を結ぶことができる。選手を獲得するクラブからみると、移籍金が発生しないので非常に魅力的なものではあるが、必ずしも0円で獲得できるものではない。
契約満了となった選手はあらゆるクラブからオファーをもらうケースが多い。その中から年俸やクラブが所属するリーグなど、色々な要素を検討して移籍先を決める。その際に移籍先のクラブに、「数多いオファーの中からあなたのクラブを選んだ」ことを理由として、この『移籍報酬』を要求することが最近多く見られている。スター選手ほど、この額は大きくなる。
具体的な例を挙げると、2021年の移籍市場でバイエルンからレアル・マドリードに移籍した、ダヴィド・アラバ。2021年7月にバイエルンと契約満了して、レアル・マドリードはバイエルンに移籍金を支払わず、アラバを獲得することができた。確かに移籍金0円ではあったが、アラバに支払われた『移籍報酬』は1,700万ユーロ(約23億円)と報道されている。
他にもバルセロナからPSGに移籍したメッシは4,000万ユーロ(約54億円)、レアル・マドリードから同じくPSGに移籍したセルヒオ・ラモスは2,000万ユーロ(約27億円)と報道された。
移籍しなくても『移籍報酬』が支払われる場合もあるが、それは契約満了後に契約を更新した際だ。選手からすると、もしフリー移籍したとしたら移籍先クラブから支払われるであろう『移籍報酬』を条件として、現在所属しているクラブと契約更新するのが一般的になってきている。
2022年の夏、マドリーとバルサにそれぞれフリー移籍濃厚とされるリュディガー、ムバッペ、クリステンセン、ケシエなど、巨額な『移籍報酬』が支払われるに違いないであろう。