コウチーニョ

サッカーにおける監督の仕事。それは選手を上手く起用してチームを勝利に導くだけではない。実は、選手を上手く使いながら、いかにして購入時と売却時の差で利益を生み出すかも考えなければならない。

プレミアリーグには名将と呼ばれる監督が過去にも現在にも多く存在する。過去で言えば、ファーガソン(マンチェスターU)やベンゲル(アーセナル)、レドナップ(トッテナムなど)、現在で言えば、クロップ(リバプール)やペップ・グアルディオラ(マンチェスターC)、トゥヘル(チェルシー)などが当てはまるだろう。

今回は、その中でもクロップ監督に注目し、1000万ポンド(16.5億円)以上での売却に成功したリバプールの選手たちを何人か見ていこう。


フィリペ・コウチーニョ


ブラジル代表MFコウチーニョは、
2018年に1億4200万ポンドでバルセロナに移籍した。ただ、バルセロナでは期待通りの活躍からは遠く、いまいち輝き切ることはできなかった。それでもラ・リーガで2回の優勝を経験し、さらには19-20年バイエルン・ミュンヘンにレンタル移籍した際は、3冠を達成した。

現在は、2022年1月の冬の移籍市場で移ったアストンビラでプレーしており、デビュー戦では1ゴール1アシストの活躍を見せた。

ママドゥ・サコ


サコはクロップ監督の就任初年度、リバプールで最も安定した選手の一人だったが、数々のルール違反により、
2017年に2600万ポンドでクリスタルパレスに移籍することになった。

移籍後は、ジェームズ・トムキンスと素晴らしい連携でセンターバックを務めていたが、最後の2年間は怪我に泣かされた。その後、2021年には母国フランスのモンペリエに復帰。チームメイトのニコラス・コザは、「彼は真のリーダーだ。更衣室では盛り上げてくれるし、試合中はボスとしてディフェンスに全力を尽くす。僕たちに自信を与えてくれる、チームの柱なんだ」と語っている。

ベンテケ


クロップ監督の就任によりフォワードでの序列を落とし、
2016年に3200万ポンドでクリスタル・パレスに移籍したベンテケ。ベルギー代表でも活躍した選手だが、リバプールでは本来の姿をクロップ監督にアピールすることができなかった。

クリスタルパレスに移籍した初年度は、シーズン通算17ゴールを挙げ、中心選手として活躍したが、それ以降は下降線を辿っている。それでも20-21年には少し以前の姿を取り戻し始めてはいる。

ジョー・アレン


ユーロ2016、ウェールズ代表として活躍したジョー・アレンは、
2016年ストーク・シティに1300万ポンドで売却されることになった。

後にアレンは、「実は当時は移籍が決まったことも知らなかったのに、友人から祝福のメールが届いたんだ」と『Daily Telegraph』紙に語っている。

同選手は過去6シーズン、ストーク・シティで200試合以上に出場したが、2018年のチャンピオンシップ(2部)降格を防ぐことはできなかった。

ロヴレン


リバプールで6年間在籍した元クロアチア代表のロヴレンは、
2020年に1090万ポンドでゼニト・サンクトペテルブルクに移籍した。

移籍から数週間後にはクラブのキャプテンに任命され、ディフェンスの中心で活躍し、ゼニトの7度目のリーグ制覇に貢献した。

後に、「僕はリバプールを去る決断をした。ここに来ることを決めてよかったと思うし、僕が彼らに会いたがっている以上に、彼らが僕に会いたがっていると思うんだ」と語っている。

まとめ


以上が、クロップ監督が1000万ポンド以上で売却した主な選手たちだ。実は12選手いるのだが、残りの選手は以下をご覧いただこう。

ジョーダン・アイブ(1500万、ボーンマス)

ダニー・ウォード(1250万、レスター)

ドミニク・ソランケ(1900万、ボーンマス)

ダニー・イングス(2000万、サウサンプトン)

リアン・ブリュースター(2350万、シェフィールド)

ハリー・ウィルソン(1260万、フルハム)

マルコ・グルイッチ(1050万、FCポルト)

※単位はポンド

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