この度ラ・リーガは、LaLiga Techの51%をアルゼンチンのブエノスアイレスに本拠地を置くIT企業『Globant』に売却することになるという。
まだ正確な出資比率は明らかになっていないが、この提携の目的は「スポーツ・エンタテインメント業界の改革をリードする新しいグローバルテクノロジー企業を作り上げることだ」と断言している。
※LaLiga Techとは、ラ・リーガのデジタル部門を担当する会社。独自のOTTプラットフォームには、180万人以上の登録者がいる(公式HPより)。
金銭的な条件も公開されていないが、1年前にCVCのラ・リーガ事業参入の枠組みで作成された報告書によれば、LaLiga Techの評価額は3億9500万ユーロとなっている。単純計算で新会社に移管される事業の評価額は2億ユーロ程度になる。
Globantは、テクノロジーによる顧客体験の向上を専門とし、約26,000人の従業員を擁する多国籍企業。Google、EAなどを顧客に持ち、時価総額は80億ドル、年間売上高は10億ドル以上だ。
ラ・リーガのCEOであるオスカル・マヨ氏は、「今回のGlobant社との戦略的提携により、我々の顧客にとってより没入感のある価値ある技術を生み出すことで、世界規模で成長を継続することができます」と歓迎。
具体的には、既存の製品ポートフォリオの開発を加速させるとともに、ドルナスポーツ(MotoGP)やワールドパデルツアー(パデル)など、すでに一部のサービスを利用している他のスポーツ企業への販売に注力するという。
この新契約により、CVCと策定した計画では、21-22年に6800万ユーロ、22-23年に1億ユーロ以上の黒字化を目標としていたLaLiga Techの事業計画がどう変化するかが注目される。ハビエル・テバス会長は、その規模を10年で3倍にし、29-30年には3億ユーロのビジネスに到達させることを望んでいる。