カディス

先日発表されたカディスのメインスポンサー契約により、22-23年スペイン1部リーグの全クラブのメインスポンサーが決定。22-23年に6つの新ブランド(7クラブ)が参入することとなった。

今夏はビッグクラブでも大きな動きが見られた。レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリードが同時にメインスポンサーを更新したり、探したりするのは、この数十年で初めてのことだという。

昨年契約された大型スポンサーのほとんどは、1シーズンも持たずに終了した。中期的な契約を結ぶことができたのは、2024年までFinetworkと契約したレアル・ベティスと、同じく2024年までGosbiと契約したジローナだけであった。

その中で、暗号通貨プラットフォーム「Bitci」のように、国際的なスポーツ界への未払いが影響して、メインスポンサー界から撤退する企業もある。同企業は、21-22年、カディスのメインスポンサーを担当していたが、この問題もあって今シーズンから変更された。

一方で、同じく暗号通貨プラットフォームである「Socios.com」は、メインスポンサーではなく、公式パートナーとなるように戦略を変更し、バルサ・スタジオの24.5%を購入するなど、他の資産にリソースを投入している。2社に差が見られることとなった。

新規契約においては、中期的な安定性が回復している。1部リーグで変更があった7クラブ(バルセロナ、アトレティコ・マドリード、セビージャ、レアル・ソシエダ、バレンシア、アルメリア、カディス)のうち、1シーズン限りの契約となっているのはカディスだけだ。

また、ラージョ・バジェカーノ、マジョルカ、エルチェなどは、経済的に安定するような中長期的な契約には至っていないが、毎年6月に同じ企業と更新し続けている。

リーガ・エスパニョーラの42クラブで約2億2000万ユーロ

ラ・リーガ

2Playbook紙によると、22-23年のメインスポンサーは、同年にリーガ・エスパニョーラの42クラブに約2億2000万ユーロを拠出することになるという。しかし、そのシェアは今後もレアル・マドリードとバルセロナに集中することとなる。

エミレーツ航空と最低1年の契約を更新したレアル・マドリードだが、同航空会社から約7200万ユーロを受け取っている。一方でバルセロナは、女子チーム、スタジアムなどの資産を含むパッケージで、合計6250万ユーロの契約(2025年まで)をスポティファイと交わしている。この2クラブでリーガ・エスパニョーラのメインスポンサーの支出額の約60%を占めているのだ。

しかし、最も収入が増加したクラブは、アトレティコ・マドリードである。WhaleFinとの契約により、これまでPlus500で得ていた収入の3倍となる年間約4200万ユーロになった。

また、契約締結のスピードも、より良い契約を獲得するための決定的な要因となっている。アトレティコ・マドリード、バルセロナ、レアル・ソシエダ、バレンシアは、シーズン終了前にもかかわらず、新たな契約を発表した。

ソシエダとバレンシアは、近年欧州で急成長を見せる英国のオンライン中古車販売店「CAZOO」に、最適なパートナーを見出したのだ。

スポンサーシップ契約は、各クラブにとっても非常に大きな収入枠の一つ。今後のメインスポンサーの動きにも注目だ。