21-22年に2億5430万という過去最高の赤字を計上し、その後17-18年から5億ユーロを超える赤字を背負っているユベントスだが、22-23年の会計年度も再び赤字で終わる可能性があるとしている。
ちなみにこの5億ユーロという赤字に関しては、21年に行われた4億ユーロの資金注入で相殺された。このうちの2億5520万ユーロは株式比率が下がるのを避けるためオーナーのアニェッリ家が負担。残りはゴールドマンサックス、JPモーガン、メディオバンカ、ユニクレジットといった機関による投資だった。
21-22年の総収入は20-21年度比7.8%減の4億4340万ユーロ、営業費用は20-21年度比7.6%増の4億8340万ユーロ。ただこの差は、キエッリーニやディバラ、デリフトの退団に伴う1億9670万ユーロとなった減価償却費の大幅な減少により、ほぼ相殺された。
ビジネスライン別では、20-21年から21-22年にかけて改善したのは、ソシオ、年間シート保有者、一般チケットによる収入のみ。この項目は4倍の3230万ユーロとなった。
その他の商業部門はやや減少した。スポンサーシップおよび広告宣伝による収入は前年同期比2.3%減の1億4254万ユーロ、マーチャンダイジングは同3.4%減の2444万ユーロとなった。一方で、21-22年の移籍キャピタルゲインは4078万ユーロで5.6%減、その他の営業利益は3280万ユーロで41%増と改善も見せている。
21-22年に最も目をひく支出項目としては、選手やスタッフなどへの給与の支払いが、前年比9.3%増の3億2588万ユーロとなっている。