本日、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタがヴィッセル神戸を退団することが発表された。2018年夏に来日したスターは、2023年7月1日限りでヴィッセル神戸での幕を閉じることとなる。
会見ではイニエスタの入団セレモニーからスーパープレーをまとめた動画からスタート。その後、三木谷氏から「ヴィッセル神戸を離れる決断をした」というコメントがあり、7月1日のコンサドーレ札幌戦(ノエビアスタジアム神戸)が最終戦になることが明らかとなった。
「5年前にバルセロナを離れるという大きな決断を下しましたが、今となっては日本、そしてヴィッセル神戸に来れたので良い決断だったと思っています」。
「人として選手として成長しましたし、サッカー界以外でも日本という文化を知り、皆私や家族を受け入れてくれました。初タイトルを獲得したり、ACLに出たりと良い経験もありましたが、思ったように物事が進まない難しい瞬間もありました」。
「今回さようならを言う訳ですが、永遠の別れではありません。今後も違う形でヴィッセル神戸というクラブの力になれればと思います」。
「ヴィッセル神戸、全ての仲間たち、本当にありがとうございます。自分の人生の一幕を皆さんと過ごせたことは誇りです」。
「サポーターの皆さん、一員として受け入れてくれた神戸市民の皆さん、全国の皆さん、ヴィッセル神戸ファンの皆さん、本当にありがとうございました。この素晴らしい国でプレーできたことはかけがえのない経験でした」。
「自分がクラブを去る前に、大切なイベントがあります。6月6日のバルセロナとの対戦、そして7月1日ノエビアスタジアム神戸での最終戦です。皆さんとお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございます」。
イニエスタ、ヴィッセル神戸での振り返り
イニエスタはバルセロナ下部組織からトップチームへ昇格し、長きにわたって主力として強豪チームを支えたレジェンド。
17/18年限りでのバルセロナ退団が発表されると、気になるのは去就だが、そこで明らかになった移籍先は、Jリーグのヴィッセル神戸だった。
世界的スーパースターが日本のリーグでプレーすることが決定し、日本中が大いに沸いた。そんな期待が集まる中でイニエスタ自身も1年目から流石のプレーをみせ、一気にJリーグの象徴的存在となる。途中加入ながら14試合3ゴール3アシストという結果を残した。
それ以降は怪我に苦しめられる場面がありながらも、主力として活躍し、2020年元旦に初タイトルをもたらした。また、2019年には自身初となるJリーグベスト11に選ばれた。
2020年も安定した活躍を見せていたが、アジアチャンピオンズリーグで負傷。準々決勝は欠場したものの、怪我を負っている中で途中出場し、PKを蹴って勝利の一員となった。しかし、この怪我が想定よりも重傷となり、手術を決行。翌シーズン途中までリハビリ生活を続けることとなった。イニエスタが戦線復帰を果たしたのは2021年シーズンの5月。ヴィッセル神戸はこのシーズンを最終的に3位で終え、イニエスタ自身は2度目となるJリーグベスト11に選出された。
続く2022年、ACLプレーオフで先制ゴールをあげるなど序盤からチームに貢献。ただ、ACLグループステージを欠場したり、家族の事情で一時帰国したりするなど、フルで活躍することはできず。後半戦でも怪我によって長期離脱を強いられるなど、本調子ではなかった。
そして今季2023年。ヴィッセル神戸は首位に立っているが、そんな中でわずか3試合の途中出場にとどまっているイニエスタ。退団の噂が流れ始める中、5月25日に7月1日限りでの退団が正式に発表された。
(By ALLSTARS CLUB編集部)