ロシアによるウクライナ侵攻後、ロマン・アブラモビッチ氏がチェルシーのオーナーから手を引くことになったが、この度英国人大物がクラブを買収する可能性が出てきたのだ。
英国化学企業「Ineos」のオーナーであるジム・ラトクリフ氏は、これまでクラブが検討していたアメリカの3社の入札に対抗して、42億5000万ポンド(約7000億円)の正式オファーを提示した。
実は、数日後に入札の選考会が予定されていた。ラトクリフ氏が入札に参加したことで、他の入札者は誰もこのようなオファーを出していないことを認めており、次の動きがどうなるかはわからない。
米国からは、MLBロサンゼルス・ドジャースのオーナーであるトッド・ボーリー氏率いるグループからのオファーが、正式契約の優先入札に選ばれたと報じられている。ウォールストリート・ジャーナル紙は、同グループに最長1週間の契約締結の猶予が与えられたと報じている。
それまでは、ラトクリフ氏が入札に残ることになる。同氏は、アブラモビッチ氏の評価額25億ポンドに加え、今後10年間でさらに17億5000万ポンドをクラブに投資することも約束した。
Ineos社は、ユースアカデミーにも力を入れ、若い才能を育てる機会をつかみ、ワールドクラスの選手を育てたいと考えている。この大物は、レアル・マドリード、FCバルセロナ、バイエルン・ミュンヘンといった強豪クラブに注目し、「チェルシーもそういうクラブにしたい」と語った。
ラトクリフ氏のサッカー界の参入は今回が初めてではない。以前には、スイス2部リーグのローザンヌ・スポーツFCを購入していた。同クラブは2020年にスイス1部リーグに昇格した。