『ハットトリック』。サッカー選手なら達成できれば誰もが喜ぶであろう記録だ。目に見える形でチームに貢献しており、チームを勝利に導いたことを実感できるだろう(02-03年マンチェスターU対レアル・マドリード(4-3)のように、ロナウドがハットトリックを達成しても敗北する場合もあるが)。
ハットトリックは1試合3得点だが、過去には1試合に4得点や5得点を決めた選手もいる。ただ、ここの1得点の差がかなり大きいことは間違いない。
ところで、1試合4得点の英語での言い方はご存じだろうか。日本ではあまり使われないが、英語圏(主にイギリス)では使われることもある。
今回は1試合●得点の言い方と過去に達成した主な選手たちを紹介していこう。
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英語での得点数の言い方
2得点:brace(ブレイス)
3得点:hat-trick(ハットトリック)
4得点:haul(ホール)
5得点:glut(グラット)
6得点:double-hat-trick(ダブルハットトリック)
7得点:haul trick(ホールトリック)
「ハットトリック」の発祥
ハットトリックという言葉の発祥はサッカーではなくクリケットだったと言われている。時は遡って1858年。H.H.スティーブンソンという選手が3球連続で3人の打者をアウトにした時、ファンはスタンドで募金活動を行った。そのお金で彼には帽子が送られた。このことが発端だと言われている。
文字として書かれるようになったのは1865年のイギリス紙『Chelmsford Chronicle』が最初だ。それ以降ホッケーやラグビー、サッカーなど多くのスポーツでこの単語が使われるようになった。
各記録を達成した主な選手たち
それでは、過去に1試合4得点、1試合5得点、1試合6得点を達成した主な選手たちを見ていこう。(2得点と3得点は頻繁に見られるため省略します。)
1試合4得点(haul)
1試合4得点の代表として紹介するのは、2012年に行われたスウェーデン対イングランドの国際親善試合で決めたイブラヒモビッチ。右足での流し込み、右足でのボレー、長距離のフリーキック、そして伝説のオーバーヘッドボレーを強豪イングランド相手に決めた。4点目のバイシクルシュートは、年間最優秀ゴール賞であるプスカシュ賞に選出されている。
1試合5得点(glut)
1試合5得点の代表として紹介するのは、2015年に行われたマンチェスター・シティ対ニューカッスルで決めたセルヒオ・アグエロ。当時チームのエースストライカーとして活躍していたアグエロは、ループシュートやミドルシュートなど様々なシュートパターンで1試合5得点を達成した。
アグエロは、11−12年から18-19年まで8シーズン連続でチーム内の得点王を記録している。その内14-15年はプレミアリーグ得点王だった。
1試合6得点(double-hat-trick)
1試合6得点の代表として紹介するのは、1970年に行われたFAカップ5回戦マンチェスター・ユナイテッド対ノーサンプトン・タウンで達成したジョージ・ベスト。右足で3得点、左足で2得点、ヘディングで1得点を決めた。ジョージ・ベストはマンチェスター・ユナイテッドのレジェンドで、1968年にはバロンドールを受賞している。